神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『ズートピア』だって観る!(;^_^A

 もうひと月以上前の話ですが、それでも久々の劇場映画鑑賞の機会だったんで………

 憲法記念日の去る5月3日、娘たちを連れて『ズートピア』を観賞に行ってきました。流石にゴールデンウィーク(by大映)真っ直中、しかも当日は終日雨模様とあって、シネコンは大混雑。結局、午前中に行ってゲットできたのは18:35からの回となり、出直して改めて会場に足を運んだ次第でした。

イメージ 1

 鑑賞後の感想は、というと………流石ディズニーとあって、技術面は言うまでもなく、物語もしっかりしていて、且つ伏線の張り方も絶妙で、第一級の作品に仕上がっていたと思いました。キャラクターの“擬人化”も、そこら辺りが作品のテーマにも関わっていく部分なんで見事に描かれていて、カットによっては実写と見紛うくらいの映像も出てきました。

 テーマでも、既にいろんな方が指摘しているように、“差別”という問題(というかその根底にあるもの)をディズニーにしては珍しく正面から描いていて、特にマジョリティーとマイノリティーの関係が徹底的に描かれていて、ある種“格差社会”(金銭面という視点のみならず精神面においても)の問題点を浮き彫りにしたような硬派なストーリーだったように思います。もちろんその随所にユーモアやロマンスっぽいものを絡めたりしてはいますが……

 もっとも、ラストの幸せな結末はあるにせよ、主人公らの“追い込まれ”ぶりが、殊前半など半端でなく、そのどぎつい描写にさらされてしまった後は、主人公を取り巻くキャラクターが徐々に変化してマイルドになっていく過程もなんだか胡散臭く、心底物語に感情移入出来なかったもぞかしさはありました。なにせ「スカッとJAPAN」では「スカッと」する過程の相手の意地悪ぶりが苦痛で観たくなくなったり、「必殺シリーズ」でさえ、前半の悪党の極悪非道ぶりを観るに耐えず、決まって30分以上経過してから観るような人間だったもので……(;^_^A

 もしこの映画をDVDで再見する機会があったとしても、おそらく『天国と地獄』(黒澤明監督)を決まって酒匂川鉄橋のシーン以後から観るように、危うく警官を辞めさせられそうになる主人公ジュディをニックが救うシーン以降を観てしまうんではないかな、なんて思ってしまいましたよ。

 でもドラマとしても傑作の部類に入る、決して“アニメ”という色眼鏡で観てはいけない作品であることは間違いないでしょう。娘たちも実に喜んでいたし……

 鑑賞後、夜空を見上げながら駐車場に駐車した車に向かう間、娘たちは先程聞いたばかりの主題歌を延々歌い続けていましたよ(;^_^A これもまた、“昭和ガメラ”の劇場で小学生が「ガメラマーチ」を熱唱するのと同様の、久しぶり実感する“映画鑑賞の醍醐味”だったような気がします(^^)