神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

鉄砲お百合

 うんと前の話になるが、林海象の『ZIPANG』という映画を劇場で観た。主演は『ガンヘッド』の主人公も含め、まだ勢いのあった頃の高島兄(政宏)。当時は“こまっしゃくれた映画マニア”を気取っていたので、この独特の雰囲気を持つ林監督の作品を進んで観ていたモノだ。『夢みるように眠りたい』しかり、『二十声域少年読本』しかり(こちらは東京出張の折、渋谷のミニシアターで観賞した。正直抽象的で変に切ない演出はあまり感情移入できなかったが、とにかく「林梅象の映画を楽しむことが映画マニアのステータス」とばかり観ていた、というのが実情だった。
 
 しかしながら『ZIPANG』はいただけなかった。出だしは実におもしろい。特に地獄極楽丸(高島)の“50人斬り”シーンは実に爽快だ。ただ、劇中盤から何故かダレてきた。恥ずかしながら、高い入場料を払いながら劇場で寝てしまったのは、この『ZIPANG』とゴダールの『カルメンという名の女』の2本だけだ(オールナイトのぞく)。
 
 ところで、今回何故この作品を思い出し、ここで書いているか、というと、本作には“アクションヒロイン”が登場するからだ。その名も“鉄砲お百合”。おかっぱ頭に着流しの粋なスタイルで、拳銃片手に啖呵を切るキャラクターだった。
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 演じるのは安田成美。当時まだアイドル然としていた彼女が、そのような風貌で、拳銃片手に精一杯の啖呵を切る姿は、まさに“やらされヒロイン”の最たるモノで、「スケバン刑事」の斉藤由貴南野陽子にも一脈通じる非アクションヒロインだった。
 
 当時は彼女のおかっぱ頭には違和感アリアリだったが、今こうして再見」すると、なかなか色っぽいではないか。惚れ直したよ