神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

スペースヒロイン 滝川ジュン

 芸能界において“いい年の重ね方をした女優御三家”として挙げられるのは「風吹ジュン」「かたせ梨乃」「浅野ゆう子」の3人だと以前から思っていた。3人ともデビュー当時はグラビアを賑わす“イロモノ”タレントとして、いつかは流行り廃れで消えてしまってもおかしくないキャラだったが、今やドラマ界の重鎮。かっこよく粋な女性を見事に演じきっている。
 
 そんな御三家の中でも、歌手としても当時活躍するなど、一番輝いていたのは、やはり浅野ゆう子だろう。そんな浅野ゆう子が“ヒロイン”として主演した映画が、77年公開の東宝特撮『惑星大戦争』だ。
 
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 当時はハリウッドの大作『スターウォーズ』の上陸前夜で、この大作にあやかろうと、邦訳をそのままタイトルにして公開されたのがこの映画だ。当時は出来映えについて色々と揶揄されることが多かったが、『メカゴジラの逆襲』以来の東宝特撮とあって、勇んで観に行った記憶がある。そして自分なりには結構楽しく拝見した。ドーナツ盤のサンドラも買ったし(笑)
 
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 さて、この作品で浅野ゆう子嬢は、超弩級戦闘艦・轟天艦長の娘・滝川ジュンを熱演するが、途中敵に拉致され、あられもない捕虜ユニフォームを意味もなく着用させられるなど、妙にアダルティーな演技をやらされていた。思い起こせば競演が“熱血の革をかぶった打算的な政治屋モリケンや“涅槃で待つ”沖雅也など、今思うと一癖もふた癖もある役者ばかりで、その点でもなかなかの怪作だっただけに、彼女の囚人服は実に作品世界にマッチしていたように思う(笑) だた当時の彼女の独特の雰囲気は、確かにスペースオペラにマッチしていたような気がする。
 
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 ちなみに本作の同時上映作は百恵友和コンビの『霧の旗』。パンフも一冊の表裏がそれぞれの表紙になっていて、ページ数は『惑星大戦争』の方が2ページ分少なかった。「東宝特撮が『スターウォーズ』に挑む」と豪語した割りには、しっかり併映作品だったわけだ(苦笑)
 
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