神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ブラットピットの“男はつらいよ”

 『サイボーグⅡ』を観てアンジーに魅せられたからでもないが(笑)、続いて鑑賞したのが、アンジーブラットピット主演のアクション映画『Mr.&Mrs. スミス」。もう5年前の作品となったが、きちんと観るのは初めての代物。
 
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 この作品、ぶっちゃけて言えば、「夫婦間には必ずいくつかの“秘密”はあるものさ」という普遍的なテーマを、極上の一大アクションにまで仕上げた大作といえる。主人公のジョンジェーンがお互い秘密裏に対抗する暗殺団のアサシンとして活躍していたという、「親に心配かけまいと」の“まぼろし探偵”も真っ青のシュチエーションの中、ひょんなことから(実は両組織の画策によって)ダブルブッキングでターゲットの暗殺に失敗し、それによってお互いの秘密を知ることとなり、“夫婦の仮面”を脱ぎ捨て、互いに配偶者の命を奪い合う、というなかなか凝ったストーリーだった。
 
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 それにつけても、毎度のことながら、この種のテーマになると何故か圧倒的に女の方が強くずるく冷酷だったりする。本作でもある種“達観”したようにあまり感情を出す役を演じないブラットピットが、夫婦間では実に情けなく頼りなく、したたかなジェーンに終始圧倒されていた。この展開は、日頃「ヒロインアクションではヒロインが圧倒的に強く、反面男は徹底的に情けない」を信念にしている私でも、ちょっとジョンを同情しちゃったな(笑) まさに男はつらいよは国の垣根を越えて、世の男たちの普遍的なテーマであり“超えられない壁”なにだろう。
 
 ところで、本作においてジェーンを演じたアンジーも、髪を下ろしたシーンが多く、実に官能的で魅力的だった。中にはマゾッ気のあるターゲット暗殺のために、“女王様”として見事なボンデージファッションを披露するシーンもあり(しかも暗殺しての帰宅後、夫に呼ばれて慌ててボンデージ服を脱ぎ捨てるシーンなど最高 笑)、サービス満点だった。その上圧倒的に強いと来れば、まさにヒロインの王道!
 
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  作品世界としては“ヒロインアクション”のカテゴリーに入れるのはいささか気が引ける作品だが、アンジーの堂々たるアクションヒロインふりは、ここのブログでも紹介すべき、素晴らしい演技だったと思う(笑)