神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ミラーマン'87

 次回の日記の前振りとして……
 
ミラーマン’87』
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 時は1980~90年代の世紀末。地球は“インベーダー”と呼称される未知の存在によって侵略の危機にさらされていた。見えざる敵に対し人類は、各国で“科学警備隊(サイエンスガードマン SGM)”を結成し、“インベーダー”と思しき輩を片っ端から検挙、処分(処刑)する任務に従事させた。もっとも、侵略危機による“集団ヒステリー”の果てに結成された組織故、その手法は強引且つ残忍、誤認より多くの地球人も“インベーダー”と誤解されたまま、問答無用で処刑されており、彼らの存在は、影で“憲兵”とも“昭和の魔女狩り”とも揶揄されていた。

 そんな科学警備隊・日本支部の隊員・野村由紀にある命令が下る。それは“インベーダー”と思しき日本青年・鏡京太郎の監視だ。科学警備隊に不信感を抱いている彼こそ、インベーダーに違いないと。国家機関のエリートとして出世し、国の意向に何の疑いもなく応じてきた彼女は早速京太郎に接近、尾行を開始する。

 時にインベーダーはいよいよ本格的な地球侵略を開始するべく、強力な怪獣を地球に派遣する。手始めの標的は、島国の小さな国土ながら、当時高度成長によって世界各国に影響力を及ぼし始めた日本。この国ならば簡単に制圧でき世界侵略の拠点にも適している。しかも最初の攻撃地を広島にすれば、“平和都市が蹂躙された”という点で人類に与えるダメージも大きいとの判断だ。かくして広島の山間部に着陸した怪獣アイアンは、街を破壊しつつ、一路中心地・平和公園を目指す。

 そんな非常時の中でも、由紀の尾行は続く。だが、それを既に察知していた京太郎の手によって、逆に由紀が拉致されてしまう。

 怪獣アイアンの向かう標的・平和公園に近い雑居ビルの一室に監禁された由紀。だが、当の京太郎がどうしてもインベーダーとは思えない。そんな中、京太郎は由紀に語りかける。

 彼の親友・大川一郎は、インベーダーと誤認され、処刑の憂き目に遭った。それを指示した科学警備隊を彼は許さない。しかも「人類を許さない」ともいう。彼の話によると、インベーダーの真の狙いは、今まさに科学警備隊が先導している、「人類がお互いを疑い憎しみあう」状況を作り出すことだったのだ。そうやって人類の絆が破壊された時、彼らは本格的な侵略を始めるのだとも……呆然と京太郎の話を聞く由紀。その時、遠方から街が破壊される音が。ついにアイアンが市中心部まで進撃してきたのだ。

 そこで京太郎は改めて由紀に向かう。今「人類を許さない」といった真意が語られる。彼は2次元人と地球女性との間に生まれた混血児で、純粋な人類ではない。だからここまで疑心暗鬼になり、親友までも処刑した人類を助ける義理はない。ただ、インベーダーが許せないから、母親はそれでも人類だったから、その二点で今からインベーダーと、そして怪獣と戦う。どうかその事を解ってくれて、もう愚かな“魔女狩り”はやめてほしい。そう言って京太郎は、室内の鏡に向かう。「ミラースパーク!」

 彼は巨大なヒーロー・ミラーマンと化した。そして怪獣アイアンを圧倒的な力で撃破する。彼の力によって、原爆ドームも破壊から免れた。だが、多くの矛盾と空しさを抱えて、ミラーマンはその姿を消した。呆然と状況を見守る由紀。

 人類の理解とインベーダーの殲滅、二つの大きな命題を抱えながら、ミラーマンの闘いは続く………



 地元で8ミリによる映画制作を始めた頃に考えた企画。今思うと大それた企画だったが、当時ダイコンの『帰ってきたウルトラマン』を観て、「8ミリでも特撮いけるじゃん」とも思いが多くの自主映画人の中に蔓延していたので、チャンスさえあれば実現可能だと思っていた。

 もし今制作するとしても、特撮のシーンだけは、敢えて8ミリ素材テレシネで撮りたいと思う。もっとも版権問題が大変だろうけど……
 
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 ちなみに、もし撮るならばミラーマンのデザインは漫画連載当時のものにしようと考えていたが、これって、『ミラーマンreflex』で既に再現されているようである………