神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

セーラー服反逆同盟ェ!

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 何とも刺激的なタイトルだ(笑)
 
 これは明らかに『スケバン刑事』成功の余波で作られた亜流の"80年代ヒロインアクション"の一本だが、流石「日テレ」だけあって、しっかりとした作りのドラマだった。とはいうものの、亜流ならではのいかがわしさは満載だったが……(笑)

 このドラマ、一応、当時絶大の人気を誇った中山美穂主演のドラマとして大々的に報じられたが(事実、クレジットもまず最初に「中山美穂」!)、実質上の主役は仙道敦子であり、肝心の中山美穂はというと殆ど劇中同一カットの出演(しかもライブフィルムの使い回し)のみで、ラスト3話でようやく反逆同盟入りするという、まさにカメオ出演だった。まさにロジャーコーマン真っ青の売り方である(笑) 孤軍奮戦しながら主役の座を中山美穂に奪われた仙道敦子の心中や如何に、である。

 この仙道敦子の頑張りは他にもあって、例えば、彼女を含めた3人が"白いセーラー服"(夏服ではなく、冬服の紺地と白いラインを逆さまにした、何ともいかがわしいコスチューム!)を身につけ"反逆同盟"を名乗るときも、他の二人が「闇の中でのさばり続ける悪党共」「お前らのような悪は許さねぇ」と何ともたどたどしく語る中で、仙道の「天に代わって成敗する」の一言が気合いがはいって何とも素晴らしく聞こえる。その時のキリリとした表情も、申し訳ないが他の二人とは格段の差である。仙道敦子のことは『白蛇抄』の頃から注目していたので、彼女がこういった形で"ヒロインアクション"の世界に足を踏み入れてくれたことは、実に喜ばしかった。

 他にも、このドラマの全般に於いて事件の舞台になる「黒鳥学園」も、教職員役に竹中直人・安岡力也(現・力也)といった面々がレギュラーで登場するのはとても豪華だったし、時に三谷昇のような個性派俳優が、それこそ『暴走パニック大激突』の変態役所員を彷彿させる粘液質の演技で、学園を内偵に来た速水典子をネチネチといたぶる回などもあり、実に充実していた。

 前出の"白いセーラー服"を抽選でプレゼントするという、番組お約束の企画もあって(現に弟が応募して、見事落選した 笑)、この手のドラマとしてはほぼ完璧な作品だったと思う。この"しっかり作られているがどことなくいかがわしい"感覚が、今の映画・ドラマに余り見受けられないのが、何とも残念だ。

 ちなみに現在、当方で撮っているインディーズの"ヒロインアクションムービー"『天使諜報★神宮寺真琴』シリーズは、一応この"いかがわしさ"は踏襲しているつもりである(笑)