神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

驚愕の一日!(撮影日記再開)

 3月21日のクランクインを受けて、翌22日も連休ということで引き続き撮影を行った。
 
 元々、クランクインはもっと早い時期にスタートしていたはずだが、諸事情に寄り延期。それもあって、この2日間は、少々無理に撮影日程を組んだきらいがあった。何しろ、予定では1時間近い映画のほぼ半分をこの二日間で撮るつもりだったから。今思えば、スケジュールのこともあり、かなり焦っていた感がある。
 
 とりあえず9時に集合し、観音の浜辺で、このシリーズ冒頭の“お約束”、諜報員・真琴がマネージャー桂から指令を受けるシーンの撮影に入ったが、何故か思うように撮影が進まない。キャストの2人はいつもの様に手慣れた演技を魅せてくれるし、スタッフも頑張ってくれた。しかし、この日はメンバーからの矢継ぎ早な撮影プランに対する質問に、明確な答えを出すことが出来ず、私自身が窮してしまった。特に「監督はどう撮りたいのか?」の質問に即答できない自分に対する自己嫌悪で、撮影は度々中断。最後はメンバーに殆ど撮影を任して、それでも何とかそのシーンの撮影を終了したが、既に予定より1時間以上のオーバー。この日も朝昼に分けてキャストを招集したが、メール以外に連絡手段がなく、結局午後のメンバーに1時間半も待ちぼうけを食らわせてしまった。それでまた自己嫌悪。
 
 更にこの日はもっと自分の心を折れさせる驚愕の事件が発生した。撮影後キャストの希望により、その日のシーンを再生したところ、先日の撮影部分に上書きしていたことが判明! これはたまたまバッテリーが切れかかっていたカメラでその日の撮影前に撮影シーンをチェックしていたメンバーが、再生中にバッテリーが切れたため、そのままにしていたところ、それに気づかず撮影をスタートしてしまったことが原因だった。実は今のカメラは、再生時に一瞬黒画面、そしてブルーの(一見未撮のような)画面になってから再生を始めるため、焦った私がその先の確認をしなかったために起こった惨事だった。その時点で、正直この日の撮影は中止しょうか、と考えたほどだ。
 
 それでも気を取り直し、待ちぼうけのキャストに平身低頭謝って、午後の撮影をスタートさせたが、もう時間は3時近く。しかもこの日はそれから、満里奈の救出シーン、幹部・吉澤との殺陣、そしてクライマックスシーンと、重く長いシーンを撮らなければならなかった。だが、最初に始めた殺陣シーンも、やはりメンバーのダメ出しは続く。貴重な時間が湯水の如く消えていく。その上、又もや再生中にバッテリー切れ、上書きの失態を繰り返してしまい、悔しいがここで“心が折れて”しまった。
 
 そこで、制作進行と相談して、日光の加減もあり、キャストとも相談の上、日中の撮影は中断、まだ未撮のキャストもいたため、彼の登場する、昨日の満里奈監禁のシーンの残りを再びそのロケ地に赴いて何とか撮り、午後7時頃にその日の撮影を終了した。結局丸一日かかって撮り終えたのが、朝の浜辺のシーンと、監禁シーンの残りのみ。それからの日程もたたず、キャストへの不義理に対する手当の手段もままならず、何よりも自分が監督として映画を撮り続ける自信も失って、制作中止も含めた対応に迫られることとなった……