神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

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知らぬ間に『アルマゲドン』

 何やら知らぬ間に、何とも物騒な事態が起きていたらしい。

天文学者も数日前まで気付かず…… 直径約130メートルの小惑星が地球とニアミスしていた
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190729-00000004-binsider-int

 巷に「地球に衝突」ネタのSF映画は数あれど、往年の“地球脱出”古典SF映画『地球最後の日』を除いては、『妖星ゴラス』も『メテオ』も『さよならジュピター』(これはブラックホール)も『アルマゲドン』も『ディープインパクト』も、大抵はすんでの所で大厄は回避するってのが定番だ。それだけに、もしかしたら過去の“衝突”映画のオープニングで一部都市が“噛ませ犬”の如く中規模破壊されたときのような被害が人知れず起こっていたのかも知れないと思うと今更ながらゾッとする。

 それにしても相当の天文マニアでもない限り、『日本沈没』で何も知らされないまま日本列島と運命を共にした多くの日本住民の如く、仮に大惨事、もしくは人類滅亡となっても、その瞬間を何も出来ないまま迎えてしまうんだろうな。ならばいっそ、一握りの為政者や富裕層にさえ助かる暇を与えない方が、よっぽどマシかも知れない。

 それでいうと、奇跡的に回避をしたものの、手遅れになるくらいの時期までその存在に気がつかなかった今回の小惑星の件は、その“マシ”の部類に入るかもしれないな。

 地球がなくなってしまえば、地球に住む生きとし生けるものは、何の差別もなく消滅してしまうのだから……


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 直径427フィート(約130メートル)の小惑星が7月25日、地球から4万5000マイル(約7万2000キロメートル)ほどの距離を通過した。
小さいとはいえ、小惑星の衝突の威力は大量の核兵器にも匹敵し、いくつもの都市を破壊することになるだろう。
アメリカ航空宇宙局NASA)やその他の専門機関は、宇宙のこうした物体を見つけるツールを持っているが、地球に接近する全ての小惑星を追跡するのは難しい。
 中でも、今回の小惑星「2019 OK」には、天文学者たちは接近の数日前まで気付いていなかった。この時点で、既存の技術を用いて小惑星を破壊したり、その軌道を変えさせるのに十分な時間は残っていなかった。
 直径130メートルの小惑星が7月25日、地球の約7万2000キロメートルほどの距離を通過した。
 遠く離れた場所の出来事のように思えるかもしれないが、天文学者にとって約7万2000キロは"ニアミス"だ。この距離は地球と月の距離の5分の1以下なのだ。今回の小惑星の接近は、少なくともここ2、3年で最も『アルマゲドン』的なシナリオに近いものだった。
そして、「2019 OK」と名付けられたこの小惑星が地球の脅威になるかもしれないと科学者たちが気付いたときには、この巨大な宇宙の岩にわたしたち人類が何かするには遅すぎた。
 天文学のコミュニティーで、この小惑星を追跡している者は誰もいなかった。オーストラリアの天文学者マイケル・ブラウン(Michael Brown)氏は、この小惑星が「どこからともなく現れた」ようだと、ワシントン・ポストに語った。小惑星は地球に向かって、時速5万4000マイル(時速約8万7000キロメートル)で迫っていた。
 次の動画は、いかに「2019 OK」が地球に接近したかを示すものだ。まさにニアミスだ。

小惑星は「シティ・キラー」
 「2019 OK」は、その直径が自由の女神の高さより大きいとはいえ、6600万年前にメキシコに落下し、恐竜を絶滅させた直径6マイル(約9.7キロメートル)の隕石に比べれば、かなり小さい。NASAはこうした類の大型の小惑星(直径0.5マイル、つまり約800メートル以上)の約90%を追跡している。
だが、小惑星はそれほど大きくなくても、甚大な被害を出し得る。1908年には「2019 OK」より少し小さめの隕石が地球に接近、シベリアのツングースカで爆発した。これにより、ニューヨーク市の2倍近い広さの地域で木々が倒れた。
 科学者たちはこうした小惑星を「シティ・キラー(city killer)」と呼んでいる。
アメリカでは2005年、連邦議会NASAに対し、2020年までに直径140メートル以上の地球に接近する小惑星の90%を追跡するよう指示した。だが、12月の時点で地球上や宇宙にある望遠鏡が見つけたのは、こうした地球近傍天体(NEO)の3分の1以下だった。
 小さな小惑星に目を光らせておくのは難しい。NEOを追跡するには、科学者たちは正しい時間に正しい場所へ望遠鏡を向けるしかないからだ。望遠鏡はこうした小惑星の反射する太陽光を検出するが、小惑星が小さければ小さいほど、その反射はかすかで、小惑星を特定するのは難しくなる。

科学者は「2019 OK」について、ほぼ警告せず
「2019 OK」が接近しているとブラジルとアメリカの研究チームが気付いたのは、小惑星が地球のそばを通過するほんの数日前のことだった。天文学者らは、小惑星の大きさやその進む方向について、地球のそばを通過する直前まで情報を公表しなかったと、ブラウン氏はワシントン・ポストに語った。
 「何が起きたのか人々が認識したのは、小惑星がわたしたちを通過したあとのことだ」と、同氏はつけ加えた。
 差し迫る小惑星の衝突をできるだけ早く察知することは、どのようにして小惑星の軌道を変えるか、科学者がその方法を見つけるためにも、必要不可欠だ。
 「数日もしくは1週間前では、かなりまずい状況になるだろうが、もう少し前に分かれば選択肢もある」と、ブラウン氏はThe Conversationの記事で書いた。
こうした選択肢の1つが、物体を打ち上げて、迫りくる小惑星に宇宙空間で衝突させるというものだ。もう1つは「重力トラクター」と呼ばれるもので、宇宙船を飛ばして、長期(NASAによると、数年から数十年)にわたって小惑星と並行して飛び、ゆっくりとその軌道を地球から引き離す。
しかし、重力トラクターを機能させるには、科学者たちはNEOについて、数年前から知っておく必要がある。そして、そのためにはNASAのような宇宙の専門機関の研究者たちが、"小惑星の探知"というタスクの優先度を上げなければならない。
オーストラリアの天文学者アラン・ダフィー(Alan Duffy)氏は、「わたしたちは、恐竜と同じ道をたどる必要はない」とワシントン・ポストに語った。「わたしたちには実際、こうした小さな小惑星を見つけ、その軌道を変える技術がある。今、それにコミットすれば」