神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

広島発ヒロインアクション第0の女

 去る8月6日は、地元広島で67回目の“原爆の日”を迎えた。今年は部関係の取材があり、昼過ぎからずっと平和公園周辺に滞在して、他のメンバーと共にあれこれ撮影などを行った。その時の話。
 
 午後6時前に取材が終了し、メンバーに解散前の指示をしようとしているとき、不意に後方から私のことを呼ぶ声が。慌てて振り返ると、そこには、私が98年に撮ったインディーズムービー『むてっぽう。』で主人公・河合智美を演じてくれた子が笑顔で立っていた。
 
 この『むてっぽう。』という映画、主人公の河合智美が、ひょんな事から拳銃片手に暴力団事務所に殴り込み、挙げ句ヤクザと追いつ追われつの逃走劇を繰り広げるという、スラップスティック活劇で、拳銃を手にしてヤクザと渡り合う主人公像は、まさに“広島発ヒロインアクション”の先駆けともいえる作品だった。
 
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1998年当時、上映会を告知する新聞記事。ここに件の河合智美嬢の姿が。
 
 年賀状のやりとりは続けていたが、実際に遭うのは13年ぶり。しかし当時と変わらぬ雰囲気で、自分にとっては20世紀末に時間が戻ったような、何ともいえない懐かしさ、幸福感に浸ることが出来た。“広島発ヒロインアクション”の制作を邁進している今、その“第0の女”と偶然再会できたのは。まさに映画の神のご加護か……お陰でまた映画制作の意欲が湧いてきたよ(笑)
 
 後で、他のスタッフか取材終了後もしばらくカメラを回していて、件の河合智美嬢が私を見つけてハッとし、しかしながら声をかけるのを当初躊躇し、他のスタッフの姿を見てようやく私と認識して声をかける様がたまたまそのカメラに納められていた。まるで演技のような、それでいて実にリアルな仕草(まあ、当然といえば当然ですが)をその映像に垣間見ることが出来、改めて胸が熱くなったよ(笑)
 
 こうやって、映画の神が微笑んでくれているうちに、しっかり映画に関わっていかねば、と痛感した次第。