神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

2018文月雑感

 もうすぐ終わろうとしている2018年の文月は、広島にとって本当に試練の月だった。台風一過の直後に訪れた未曾有の集中豪雨禍。しかも前回と異なり、広島県内のあらゆる所で同時多発的に発生し、水害による直接被害は勿論のこと、ライフライン・主要幹線道の寸断によって、全県に渡って想像を絶する大惨事となった。その爪痕は、未だ被害地域の県民を苦しめているし、当たり前のように使っていた鉄道・道路の復旧のめどもままならない。まさに「がんばれ」ではなく「がんばろう」と声高に叫ばなければたまらない事態に陥っている。せめてもの救いは、“広島の星”2プロ球団の活躍くらいだろうが、被災者にとってはそんな希望と共に金銭面や人的救済にあるだろう。人の善意やボランティア労働に甘えることなく、国家の使命として寸暇を惜しんで国レベルでの被災者の援助・補償を行え現政権!! 俺たちの税金なんだから、イージス購入維持費用の5000億を被災地に回せ!

 昨年の文月は、映画製作に明け暮れた1ヶ月だった。1月に企画がスタートし、既に11月の封切りが確定していた『女子高生戦士☆英あいり』だけに、この時期は撮影も佳境に入り、1日よりの季節外れ(早すぎ?)の猛暑にあえぎなら、それでも必死になって炎天下の屋上をはじめ、撮影に明け暮れていた。とりわけ22・23の両日では、ここで全編の6~7割近くを撮り上げなければならないとあって、ただただ脇目もふらずに、エキストラの皆さんを含めた怒濤の撮影を行ったものだ。22日夜半に撮影が終わり、その日は広島で花火大会が開催された日でもあったんだけどその花火大会も終わった直後と重なった時間に現場から帰宅する際、それこそ“ゲリラ豪雨”ともいうべき、文字通り滝のような雨に降られて驚いた記憶がある。それにしても、季節外れの猛暑、そしてゲリラ豪雨と、今にして思えば、すでに今年の兆候はあったのかなぁ、何て思ったりする。

 現状を考えるに、「映画人だから映画で広島に元気を与える」なんて「被災地に鯉幟をたいりょうに送って被災者に元気づける」と同様、発信者の自己満足に終わってしまいそうな気がして、とてもおいそれと言えないけれど(それこそ「そんなモノ撮る暇あったらスコップ持って被災地に来い!」って言われても仕方が無い)、映画を通して、この件を発信して記憶を風化させないように努めたり、いつかは落ち着いてみんなが映画でも楽しめるようになった暁には、みんなに共感してもらえる作品を観てもらえるよう、今から準備する、ってことは出来るかも知れない。

 これからも忘れられないであろう2018年の文月が閉じようとしている今、迅速なる復興とそれに伴う支援を切に望みつつ、きれい事かも知れないけれど、少しでも明るい未来に思いを馳せている。