神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

映画を忘れよ

 最近すっかり“家族日記”の様相を呈しているが……
 
 この週末は、急遽一時帰宅と相成った。尤も状況が好転したわけでもないが、とりあえず安定しているのと、さすがにここまで入院生活が続くと、何かとストレスもたまるだろう、というのが実情らしい。とにかく疲れやストレスが厳禁なんで、始終冷や冷やしながら過ごした一日だった。ただそんな中で、これからの本格的“専業主夫”スタートに備え、いろいろと家事のレクチャーを受けた。思えば結婚以降、全く家事らしい家事を行っていなかったことを痛感した。自分で炊いた飯を食べたのも結婚後初めてだった。双子の幼い娘たちとの生活に忙殺され。ストレスもたまるだろう生活(家事)を強いながら、それ故言わずにはいられなかったであろう愚痴や、ようやく訪れた週末を映画に明け暮れて出かけていく私への怒りなど、今思えば当然の思いを、一方的に嫌悪し続けた我が浅はかさを、改めて反省すること次第である。今まで本当に苦労をかけてたね………そう思うとまた涙。娘たちには「もうパパとママはずっと喧嘩をしないから」と、2人の目の前で抱きしめてやった。
 
 今回の事態は死ぬまで続く終わりなき(むしろずっと“終わりなき”であってほしい!)“戦い”の日々なんだが、これからの人生を家族に捧げた身としては、残念ながら大好きな“映画制作”を諦める、という辛い選択が待っている。もう映画のために家を空けることはままならない。それどころか、娘たちのことを考えると、幼稚園の代休日(私は終日出勤)や、逆に私が休日出勤しなければならない日をどうするか、今から頭を痛めている位である。
 
 そんな状況だから勝手に思いこむのだろうが、最近広島のインディーズムービー界は悔しいくらい活況である。一時は私と同じように“批判”受けた諸監督たちも、何事もなかったかのように和解して、ガンガン映画を撮っている。そんな現場には、かつて私と活動を共にしたスタッフキャストも参加して大いに盛り上げっている。ああ、羨ましいな……だた発憤しようにも、物理的に映画を撮れない状況に陥った私としては、あたかも「切断したはずの足先がかゆくて仕方がない」のごとき状況でただ指をくわえてみるのみである。まあ、だからといって、家族を顧みず映画に走る気は毛頭ないがね。目の前には陳腐な“三文お涙頂戴難病ドラマ”がリアルに展開しているのだから。
 
 ただし、従来は“アンハッピーエンド”で幕を閉じる“三文お涙頂戴難病ドラマ”なんだろうが、生憎私は広島きっての“予定調和・勧善懲悪ドラマ”の旗手だ。絶対今回のリアルドラマも、無理矢理ありえない“ハッピーエンド”にしてやる。映画を撮れない私は広島インディーズ界では“敗北者”だどうが、もっともっと大切な部分で“勝利者”に(少なくとも“敗北者”にならずに)なってやる。