神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『特命探偵☆葛城アキ』トリビア

『特命探偵☆葛城アキ』トリビア
 
 こちらのページは、上映前に少しでも多く『特命探偵☆葛城アキ』について知っていただくために開いたぺージです。中にはまさに“トリビア”といえる裏ネタも出てきます。徐々に更新していきますので、楽しんで読んでください。
 
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トリビア 登場人物はみな“軍艦”?
 
 『特命探偵☆葛城アキ』の登場人物は計7名。フルネームを含めると「葛城」「アキ」「伊吹」「最上」「勝力」「生駒」「千歳」「大淀」「八重山」「張」となる。うち謎の某国商人「張」を除く者の姓名は、すべて旧日本海軍の軍艦名を元にしている。「葛城」「伊吹」は航空母艦、「アキ(安藝)」「生駒」は戦前の巡洋戦艦、「最上」は重巡洋艦、「千歳」は水上機母艦、「勝力」「八重山」は敷設艦、「大淀」は聯合艦隊旗艦も勤めた軽巡洋艦からその名を拝借した。
 では何故これらの軍艦名に拘ったかというと、すべて呉海軍工廠で建造された軍艦であるからだ(ちなみに「生駒」は同名の航空母艦、「八重山」も同名の通報艦が存在するが、共に呉とは縁がない)。こんな所にも、広島県呉市に拘った『特命探偵☆葛城アキ』の信念が生きている。
 
 
トリビア 「探偵社“OSK”」の名の由来は?
 
 これについては、「O」「S」「K」のアルファベットを間を開けずに横に並べ、そのままそれを「O」が上になるよう縦にしたらわかります(実際にやってみて!)。
 
 
トリビア 「主人公“葛城アキ”」の名の由来は?
 
 当初から呉工廠の軍艦名をキャスト名に拝借することは決まっていたが、その際主人公に関しては一応のこだわりをもって命名した。名の「アキ」はもちろん広島を象徴する旧国名でもある「安藝」を“広島発アクションヒロイン”にふさわしい名として配置した。姓の「葛城」に関しては、おそらく『エヴァンゲリヲン』の“葛城ミサト”のパクリだろうと思われるのがしゃくなんで、弁明しておくと………呉で建造された空母「葛城」は、完成が終戦間近だったため実戦配備されることなく終戦を迎えてしまった。「葛城」が専ら活躍したのは、復員兵を運ぶ輸送船としての役目だった。このように「葛城」は人を殺傷する兵器としてではなく、旧日本兵を“復員の手助け”という形で“救う”艦としてその使命を全うした軍艦だからこそ、主人公の名にふさわしいと思って配置した次第である。その意を汲んでか、綿谷みずき嬢も、優しくて包容力のある「葛城アキ」のキャラを演じきってくれた。世の男の形容でもある“気は優しくて力持ち”を地でいくヒロイン“葛城アキ”はこうして誕生した。
 
 
トリビア 「セーラー服は女性(学生)の代名詞」……だけど……
 
 古くから「女子高生の制服」のイメージが定着している感のあるセーラー服。かつての“ズベ公映画”から近年の「スケバン刑事」「少女コマンドーいづみ」「セーラー服反逆同盟」に至るまで、“学園の戦闘服”として“ヒロインアクション”には欠かせないユニフォームと化しているが、元来は海軍で用いられた立派な“軍服”である。
 さて、その旧日本海軍と類似点の多い海上自衛隊ではあるが、Wikipediaのよると「海上自衛隊も男性海士の制服として採用してる。(中略)女性自衛官は全階級で冬はダブルノブレザー、夏はシングルのスーツを着用する」と記されており、女性海上自衛官だけ階級の如何をを問わずセーラー服を着用できない、という“逆転現象”が起きていることは、あまり知らされていない事実だ。理由は定かではない。
 セーラー服を着用できない女性隊員(一応“隊”ですから)、って“ヒロインアクション”的にはちょっと意外ですね。
 
 
トリビア 最上の父のモデル
 
 事件の鍵を握る、中小鉄工所社長である最上勝力。彼が呉の地で鉄工所を興したきっかけは、かつてこの地にあったの呉海軍工廠で勤務していた彼の父親の影響である。その最上の父親のモデルとなったのは、監督の実の父親。
 戦前は呉海軍工廠戦艦大和の主砲に46センチ砲弾を送るエレベーターの設計に携わり、重巡洋艦「最上」の試運転時に乗船し、その後中国に出兵して通信兵として働き、ふくらはぎに銃弾貫通の負傷を受け、終戦時シベリアに抑留されて4年後帰国した。帰国後は通信兵時代の経験を生かして電電公社(現NTT)に入社、もう四半世紀前に人生を全うしている。
 つまり、劇中最上が語る父のエピソードは、すべて監督の父親の体験である。今でも監督の自宅には、復員直後の手続き書類が残っている。
 「機械をもう戦の道具にしてはいけない」……最上が語る彼の父親の言葉の代弁は、娯楽作品である『特命探偵☆葛城アキ」の中に、一つだけ重いテーマを示している。
 
※詳しくは次のアドレスで 
http://blogs.yahoo.co.jp/jinguji_ipf_s1986/24638787.html
 
 
トリビア葛城アキの出自 
 
 冒頭のシーンで、葛城アキは福島県須賀川市の女子校を卒業後海上自衛隊呉地方隊に配属されたことがわかるが、何故福島なのか………これは監督の、映画を通じた親友への思いからだ。
 その彼は、須賀川市の隣町・郡山市の出身で、横須賀を経て呉地方隊に配属された。そしてとある映画サークルを通じて意気投合し親友となった。彼を通じて多くの自衛隊員と交流も持てたし、“WAVE”を始め海自のことを詳しく教えてもらったものだった。一緒に映画も撮った。一時青森に転属になったが再び呉の隊に。やがて除隊し地元へ帰り、今では家族を持って、郡山の、福島の現在の厳しい環境の中、それでも頑張って家族を守っている。
 だから、アキの福島出身という設定も、この震災にかこつけたわけではなく、海自の人の中で一番の友だった彼へ思いをはせての設定だった。もっとも、敢えて郡山ではなく須賀川にしたのかというと……この地が“日本特撮の父”円谷英二氏の出身地だったからである。