神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

横川シネマPロマン

 今回、映画制作団体イチヱンポッポフィルム(IPF)結成25周年記念イベントが行われる“雑色系”名画座映画館「横川シネマ!!」。実は個人的な話ながらこの映画館とは以前から何かと縁があった。
 
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 かつて、また劇場名に「!」マークがなかった「横川シネマ」時代、この映画館はピンク映画を上映する館だった(それ以前は『吸血鬼サーカス団』や『ドラキュラ血の味』などを上映していた……と思う)。その頃、横川近郊に住んでいた私にとって、ここは徒歩で通える距離の一番近い映画館でもあった。
 
 “ピンク映画”ということで抵抗もあったが、折角なんでいっぺん「怖いモノ見たさで行ってみるか」と足を運んだところ、思いがけない発見に思わず胸ときめいてしまった(笑)。
 
 勿論当時からいいトシだったんで、情交シーンに興奮することもなかったが(笑)、それよりも「ここには“昭和のB級映画”がまだ生きていた!」という事実に興奮したのである。なかなか言葉では上手く言いあらわせられないけど、何というか、70年代に試行錯誤の中量産され続けた邦画の“匂い”をずっと引きずっているような感覚。あたかも恐竜の末裔が実は鳥類だったことに気付かされた時の驚きにも似て、実に感動を覚えたことを今も記憶している。
 
 しかも、その時観た『女痴漢捜査官 お尻で勝負!』という渡邊元嗣監督の作品が、ピンクに名を借りたヒロインコメディーアクションで、その大胆且つチープな作り方はとても素晴らしく、ある意味、私に“ヒロインアクションムービー”を制作する勇気を与えてくれた作品といっても過言でない。
 
 その後、暇をみつけては“昭和の風”にあたりたく「横川シネマ」に通い、その足で近くの安い居酒屋に駆け込んで一杯やる、という“至福”の時間を何度も過ごすことになった。この映画館は横川駅のJRガード下に隣接しているため、電車が走るたびに劇場が揺れる。よって「痴漢電車」シリーズは“センサラウンド”さながらに臨場感を体感しながらの観賞となるのが凄かったなぁ……(笑)
 
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 やがて、この「横川シネマ」が「横川シネマ!!」と名称を変え、名画座として再スタートを切った時には驚いたが、新支配人は自主映画にも理解がある方で、単なる名画座とは一線を画した、文字通り“雑種系”の映画館となったので実に喜ばしかった。
 
 実は我がIPFの制作した作品のうち、支配人および横川商店街振興組合のご厚意によって、「横川シネマ!!」館内でのロケと、劇場ビル屋上でのロケを行ったものがそれぞれある。そう考えると、実に“縁”を感じるこの「横川シネマ!!』で上映会を行えることは、とても感慨深い。ちなみにその2本は“里帰り”よろしく、この度の上映会で「横川シネマ!!」のスクリーンにかかることになっている。
 
 是非スクリーンに登場する「横川シネマ!!」のシーンを見届けていただければ幸いである。
 
 
 
比治山大学短期大学部美術科とIPFによる自主映画・アニメーション上映会

日程:2011年11月19日(土)13:00〜20:45

会場:横川シネマ!!広島市西区横川町3-1-12)
http:// yokogaw a-cine. jugem.j p/?cid= 7

入場無料(入退場自由)
 
上映プログラム

13:00~13:30   「比治山大学短期大学部美術科学生作品集」(30分)
13:40~13:55   「ワタシノキライナモノ」(15分)
14:10~15:21   「nowhere(ノーウェア)」(71分)
15:30~15:37   「オコッテル犬」(3分)
            「セカイ系セカイ論」(4分)
15:50~17:20   “天使諜報★神宮寺真琴”シリーズ3部作
               「狙われた生徒会長」(26分)
               「市民の敵は場外へ飛ばせ!」(28分) 
                「シンデレラの懸賞金」(43分)
17:30~18:24   「夢の端っこで」(54分)
18:40~19:42   「AGAPE」(62分)
20:00~20:42   「道々」(37分)
            「青春の青汁」

 
赤文字はIPF関係作品