神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「天使諜報」と「市民球場」

 今から7年前の2012年2月28日に、解体の憂き目に遭った「旧広島市民球場」。2009年からのマツダズムスタ(現広島市民球場)開場により、閉鎖・解体が決定したこの球場の勇姿を後世に残そうと、広島フィルムコミッションの西崎さんの呼びかけで企画・開催されたのが「市民球場映画祭」だった。丁度その頃、たまたま「映画のワンカットでもいいから市民球場を映像に留めたい」と密かに願っていた私もこの企画に誘われ、ウチの独自のフォーマットで撮り上げたのが、『天使諜報★神宮寺真琴~市民の敵は場外へ飛ばせ!~』だった。

 前年、第一作『狙われた生徒会長』で華々しく登場した「天使諜報★神宮寺真琴」を再び銀幕に登場させ、しかも“残り僅か”な「市民球場(この表現が我々の世代は一番しっくりくる!)で」大活躍させる、という、今思えば夢のような企画だった。

 当初は、2008年11月の指定された1日(それも確か午前中の半日のみだったと思う)しか撮影日程がなく、しかも当日は同映画祭に参加する複数団体が同時に撮影をするという煩雑さもあって、冒頭の主人公・真琴が、マネージャーの真船桂から指令を受けるシーンのロケしか計画していなかった。しかし、後に、解体まで一般開放されたスタンドで、周りに迷惑をかけなければ撮影OKと、当時の広島市民球場管理事務所から許可をいただけたので、後半のクライマックスシーンも無事球場内で撮ることが出来た。撮影中は、何となくこの場所が解体されるなどイメージしにくかったが、今やものの見事に更地になってしまっている。同様に建物ごと姿を消した「朝日会館」同様、この喪失感は半端ない。

 ちなみにこの作品『天使諜報★神宮寺真琴~市民の敵は場外へ飛ばせ!~』は、こちらの売り込みや「旧広島市民球場」の勇姿を娯楽ドラマ仕立てで描いているところも相まってか、上記の2回の「市民球場映画祭」をはじめ、団体内の上映会や関東からのオファー、ひろしま映像ショーケースなどを含め、私の作品の中ではおそらく一番多く上映された作品かも知れない。シネツインで実施されていた、現在のところ一番最後となっている「ひろしま映像展2012」でも入選して映画館のスクリーンにも投影された。そして今回、「過去の広島を映像で振り返る」というイベントの趣旨にあったため、オファーを受けて「わかもの映画祭」でも上映されることになった(当初は別作品での参加を打診していたんだけれど……(;^_^A)

 まだデジタル一眼で撮る前だったんで、若干映像にシャープさが足りない面もあるが、今は亡き「市民球場」の在りし日の姿を振り返るのには十分な作品なので、是非ご観賞頂けたら、と思っている。

「わかもの映画祭」
日時   2019年3月9日(土)13:00~ (関係分) 

上映作品 『楽々園物語』(18分/2016年)
         『聖火広島をゆく』(16分/1964年)
               『御曹司』(15分/2017年)
         『手紙』( 5分/2008年)
         『dead track』(20分/2005年)
         『こころのともだち』(15分/2015年)
         『トマト仙人とサヨ物語』(11分/2014年)
         『天使諜報★神宮寺真琴~市民の敵は場外へ飛ばせ!~』(27分/2009年)

イメージ 4

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3
Photo by Naoko Kato(ALL)

本日アクセス62 総アクセス203221