神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「映画は事実より奇なり」のススメ

 昨日、阪神vs広島戦の実況中、ABCのアナウンサーが試合の流れとは関係なく、広島東洋カープ野村祐輔と安部知裕が、この日6月24日が共に誕生日で、しかも同い年であることを披露した。その際解説者の中田良弘が「もしかして広島の病院?」なんて呟いて、アナウンサーの方は多分に「まさか」の意味合いをこめて「さあ」とお茶を濁していた。それをカーラジオで聞きながら、「なんだ、調査不足ジャン」なんて思ったね(;^_^A だってこの二人、上述のように同い年、同じ誕生日のみならず、生まれたのが同じ北九州の同じ病院(安部は福岡出身で、野村の母親の実家も福岡ということあり、帰省して出産したため、こんなことになったらしい)で、しかも30分のタイムラグだったらしい。もっともこんなこと、カープのコアなファンならば当然知ってることなんだけどね(;^_^A

 そんなわけで、同郷でもないのに、同じ年同じ日に同じ病院で生まれた2人の男児が、同じく野球を趣味とし、しかも狭き難関を突破して共にNPBの選手となり、その上12球団ある中で、同じチームに、入団の時期は異なるものの同じドラフト1位指名で入団し、共に球団の戦力になるなんて……これを奇跡と呼ばずして、なんと表現したら良いだろうか!Σ(゚д゚;)  まさに「異父母双生児」といっても過言ではない(;^_^A

 そんな訳で、もしそのようなストーリーを映画の企画として思いついても、「こんなご都合主義の絵空事なんて全く説得力がないし観客に笑われちまうぞ」って企画会議で一蹴されそうな出来事が、現実として起こりうるという驚き。まさに「事実は小説より奇なり」である。

 まあこれは極端な例としても、昨今「とてもあり得んだろう」なんて現実が世の中でいっぱい起こっていて、もはや映画の虚構性を凌駕しているといっても過言ではない。というか映画が現実を超えるような“大法螺”を吹けなくなってしまった、といった方がいいかもしれない。だから最近、「プロジェクトX」よろしく、現実に起こった事象をフィクションの映画として題材にすることがとみに増えてきたような気がする。まあ、東映実録路線もそんなものの一つだったんだけれど、実話を題材にしつつ、というかそれを口実にして破天荒なパワーで「あり得ん」ストーリーをこしらえていた。その実話と虚構のブレンド具合がハチャメチャで絶妙だったと今は思う。

 映画にはドキュメンタリーという手法もあって、実在する事件・事故を順序立てて表現して作品も数多く作られている。そんな中、SFやホラーに限らず、もっと“大風呂敷”を広げたエネルギッシュなフィクションムービーを外連味たっぷりに描き出してほしい。当然、余所のメディアにある元ネタに頼らず、オリジナルのストーリーで(;^_^A
 映画を興行と捉えた場合、著名な原作や懐かしの元ネタ、そしてセンセーショナルな事件・事故は、ある種の「保険」として必要になってくるのは重々わかってるけど、まずはリスクの少ない低予算の映画からでも、そんな“オリジナル”作品をもっともっと撮ってほしいと拙に願う。

 もっとも、普段オマージュやパロディに満ちあふれた80年代邦画・ドラマをリメイクするような作品ばかり撮ってる身としては、そんなこといえた義理ではないと思うけど………ヾ(--;)