神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『ロストワールド』でジエンドの方が……

 昨晩、久しぶりにスピルバーグの『ロストワールド』を放映してたね(^^) 封切りが1997年だから、かれこれ20年以上も前の作品になってしまったよ(;^_^A 尤も、前作『ジュラシックパーク』が映画における本格的且つリアルなCG導入のエポックメイキング的な作品だっただけに、その映像美は今日に至るまで色あせていない。

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 それにしても本作は、前作を遙かに凌ぐアイディアとスケールを散りばめたのに、“二番煎じ”の感を拭えない、典型的な“続編”なんだけれど、そんなB級テイストが実に心地よかったりする。ラスト近くのクライマックスで、ティラノザウルスがアメリカ・サンディエゴの街で暴れ回るという、素敵な演出が嬉しかったが、オリジナルの1925年公開のオブライエンによる作品(『キングコング』より前に制作の)の方も、捕獲したプロントザウルスがロンドンの街で暴れ回るというクライマックスが用意されていたようなんで、本作のこの展開も『ロストワールド』の名に恥じない演出だったのかも知れない。

  ところで本作は、ラストにアッテンボロー演じるハモンド元社長が恐竜と自然との共存を訴え、そのテレビ演説の台詞に被さって、コスタリカ無人島でその生存を謳歌する恐竜たちの姿が映し出されてエンドクレジットを迎えるが、それを観て改めて、この『ジュラシックパーク』シリーズはこの『ロストワールド』で終わった方が、据わりが良かったのではないかと感じた。それ故、その後発であえる『ジュラシックパークⅢ』以降の作品はどうも“スピンオフ”的な作品に観えてならない。スケールは大きくなっていくが、どこか別世界の作品のように思えてしまう。

 まあ、商魂猛々しいハリウッドのこと、このドル箱企画を容易に手放したりはしないだろうけど、もうそろそろ“ジュラシック”ネタもほどほどにした方がいいんじゃないか、って、このオリジナル路線の作品を観て、また感じた次第。