神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

街の、中心に、「廃墟」

 今日、仕事で広島市中区の広島文化創造センターに行く際、バスを乗り間違えて紙屋町まで遠回りしてしまったので、急遽平和公園を横切ることに……途中、久しぶりに原爆ドームの写真を撮って、元安橋原爆ドームに関わる署名をして変形の折り鶴を貰って……といった朝のひとときを過ごした。

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 原爆ドームが凄いのは、当時の面影のまま広島旧市内のど真ん中にその威容を誇っている所である。戦後73年が経過し、本来ならば後2年は草木も生えないはずだったヒロシマも、今や緑豊かな日本でも有数の都市にまで復興した。またカープを始め折からの様々なブームから、過去にすがらなくても通用する街になってきたと思う。しかしひとたび広島の中心地に足を運ぶと、あの“廃墟”がいやが上でも眼に飛び込んでくる。だから凄いのだ。

 私も何度か自作にこの原爆ドームの姿を取り入れたことがある。広島の象徴として。しかし廃墟を壊れたまま保存することは大変難しいそうで、しかも常に風雨にさらされて保存状態も極めて悪く、いつかは平泉中尊寺金色堂の様に、外側を鞘堂のような建物で覆う時代が来るかもしれない。出来ればそうなってほしくはないが、今こうやって原爆ドームの廃墟が街の中心に存在する姿を、少しでも多く眼に焼き付けておきたい。

 そんな思いに駆られた今日、初めて『この世界の片隅に』を観賞した………