神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

キャラあればこその即興

 『座頭市』(1989年版)が放映されてると、つい観てしまう(;^_^A  何といっても完全無欠のヒーロー映画だ。

 この『座頭市』は正式な台本らしきものは存在せず、現場で勝新のひらめきで即興的に撮られていたらしい、ってのは、このブログで何度か触れたことがあるが、それ故か、断片的なシーンの積み重ねのような本作も、結局は「市」の超人的な活躍・居合い斬りの殺陣を観るための映画といっても過言でないので、こういう撮り方もありかな、って今は思う・

 個人的には“脚本至上主義”なんで、きちんと台本が製本されるまで現場には入らないことをモットーとしてきて、これからもそれを貫くと思うんだけれど、こういう即興的な撮り方もケースバイケースで効果的かも知れない。

 尤も、本作のように「座頭市」というキャラが社会で認知されていて、ストーリー云々にそれほど拘りがないようなタイプの作品だからこそ許される手法ともいえる。それは、「ゴジラ」というキャラがあってこそ、ストーリーその他を公開まで“非公開”にしながら、却って大ヒットにこぎ着けた『シン・ゴジラ』も同様のことがいえるだろう。