神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

昭和で“70~80年代”なドラマツルギー

 このブログではしきりに「昭和」「昭和」と持ち上げるけれど、これは別に「昭和」と「平成」との間に決定的な際があるわけではなく、こと「昭和」だけを見ても64年も続き、その中には「戦前・戦中」「戦後」という別の意味での線引きもあったりするので、「昭和」って一括りにするわけにはいかないだろう。

 そんなわけで、私が懐かしみ且つ好むところの「昭和」は、むしろ西暦における1970年代と1980年代に尽きる。例えば、当時の少年が熱狂した「ウルトラシリーズ」においても、『ウルトラQ』から一応リアルタイムで見てるけれど、物心ついて記憶が鮮明だったのは71年度の『帰ってきたウルトラマン』からだし、「ゴジラ映画」も意識しだしたのは『怪獣総進撃』から、「ガメラ映画」ならば『大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス』から……だから70年代にスタートした『仮面ライダー』や『宇宙猿人ゴリ』の方が、自分にとってはより身近な存在だった。

 “大人”のテレビドラマを観始めたのも、70年代になってから……『新十郎捕物帖・快刀乱麻』『それぞれの秋』『お荷物小荷物・カムイ編』『白い牙』『傷だらけの天使』『寺内貫太郎一家』『時間ですよ昭和元年』『私という他人』『悪魔のようなあいつ』『ベルサイユのトラック姐ちゃん』等々(順不同)………まだまだ世に中が混沌としていて自由度も高かったから、そんな様々な“トラウマ必至”のTVドラマに大いに鍛えられてきたと思っている(;^_^A

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 そして1980年代……ここで斉藤由貴版の初代『スケバン刑事』と衝撃的な遭遇を果たす。このドラマで今までの価値観は一気に崩壊し、そしてすぐに再構築された……大真面目なのに笑い飛ばす……この感覚を初めて覚えたのが本作で、以後私の映画・ドラマに対するアイデンティティーの根幹になってしまった。

 やがて世は平成となり、21世紀となった。別に「平成」「21世紀」が原因じゃないんだけれど。ドラマ本来が持つ「刺激」「娯楽」が失われて久しい。まあ、自分たちの代が当時のドラマを心底楽しんだように、今の若者は今流れるドラマの方はしっくり来るんだろう、ってのはよく分かる。だから今の若い層に、「昭和ドラマ」の楽しみ方を押しつけても上手くはいかないと思う。ただし、我々の層は、今現在日本の中での多数派を占める(よって木zんに迫った超高齢化社会が不安視されるんだけれど……)我々“オリンピック→高度成長世代”に訴えかける映画・ドラマを、インディーズのフィールドで作る意義もあるんじゃなかろうか……

 何て思いながら、今も自分の感性を信じて、せっせと“疑似昭和娯楽”なヒロインアクションムービーを撮り続けているよ(;^_^A