神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

アクション映画と『危機一“発”』

 「危機一発」ってサブタイトルが好きだ(;^_^A

 勿論誤字だってことは百も承知だ。正確には「危機一髪」。この四字熟語の「髪の毛一本のわずかな違いで危険に陥るか否かの、極めて危ない瀬戸際」という意味から考えると、間違いなく「一髪」なんだけど、ぱっと見“危機一発”の方がうんとイメージを膨らませることができるから不思議だ(;^_^A

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 この“誤用”が洋画の邦題で初めて用いられたのは、おそらく後に「ロシアより愛をこめて」と改題される1964年公開の『007危機一発』からではなかろうか?(確か命名者は『荒野の“用心棒”』に対抗して『夕日の“ガンマン”』を思いついた、当時ユナイト宣伝部の水野晴郎氏だったと思う) しかしながら、この“危機一発”が一番最初に定着したのは、何といってもブルース・リー主演の『ドラゴン危機一発』だったと思う。後にかの志穂美悦子主演で連作された「女必殺拳」シリーズの第二弾『女必殺拳 危機一発』も、間違いなく『ドラゴン危機一発』の影響下で製作・命名されたに違いない(;^_^A

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 他にも、『平四郎危機一発』(石坂浩二宝田明主演のテレビアクションドラマ)や、『ドラゴン危機一発'97』(ドニー・イェン監督主演の別物映画)、果ては『怪盗グルーのミニオン危機一発』(3Dアニメ)に至るまで、連綿と続く“危機一発”ではあるが、どちらかというと、邦題として用いられることが多いようだ。しかしながら、検索をしていくうちに、その語源はどうも1950年公開の東映映画『御存じ快傑黒頭巾危機一発』ではないか、という説もあるようで、ここら辺り、意外と奥が深い(;^_^A

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 そういえば、かの「別冊映画秘宝」の中に、「危機一発スパイ映画読本」なる素敵なタイトルのムック本が発刊されていたらしい。全然気づいていなかったよ……「映画秘宝」ファンなのに……無念ヾ(--;)

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 それにしても、アクション映画の代名詞のような、この外連味たっぷりなタイトルを、是非自作のサブタイトルに使ってみたい欲求はあるのだけれど、”単なる無知から来る勘違い”と思われるのも怖いので、躊躇していたりする(;^_^A