神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『その女諜報員 アレックス』

 この度、期間中は料金が半額になるカードを貰い、勇んでレンタルショップへ……丁度ブログを書くネタ探しのために何気なく“ネットサーフィン"(←これって“死語"?(;^_^A)していた所、思いがけず見つけたとある映画が、上手いことにレンタルショップにあったので慌ててレンタル、そしてすぐに観賞したのが、今回のお題『その女諜報員アレックス』である。

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 タイトルからして“女諜報員”とあるものの、その主人公・アレックスは、あろうことが冒頭銀行ギャングとして登場。しかも仲間内のトラブルでその素顔をさらしてしまう。その彼女、他力本願の元彼には振り回されるわ、その現在の妻(ペニー)には誤解され極度に嫌われるわ、と、典型的な“女は辛いよ”キャラ。それなりに機知に富んだ頭脳と行動力、そしてたぐいまれな身体能力を身につけているものの、彼女らに銀行強盗を依頼し、実はその際ダイヤの保管場所に一緒にしまってあったUSBメモリが必要なアメリカ上院議員(モーガン・フリーマンが珍しく、黒幕の超悪役!?)の凄腕諜報員たちとのバトル・頭脳戦においては一進一退で、観ていて何とももぞかしかった。

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 敵役の諜報員のボス・ワシントンの冷酷さは出色だった。あたかもは虫類を思わせる冷血系のキャラで、哀れな被害者たちには「白状して楽に死ぬか、それとも苦しんで死ぬか」と“「生」という選択肢を認めない”冷血さは印象的だった。ただ、彼の姑息な策略(主人公のかけた電話にリダイヤルして、出てきた子供に居場所を言葉巧みに言わせる云々)に皆があまりにもまんまとはまってしまう、悪い意味でベタすぎる展開には辟易したけど……ヾ(ーー )

 結局、実は主人公が全てお見通しだったという設定になってしまい、主人公ともともと敵対していた元カレの妻との思いがけない連携によって、事件は急転直下、一気に解決という流れになっていく。それと同時にワシントンにも彼のキャラ設定からは想定外の結末が待っている訳なんだけど、それまでの主人公の再三の出し抜かれっぷりというかモタモタ感が足を引っ張って、思ったほどのスッキリ感はなかったなあ……(;^_^A

 最後は、やはり彼女は諜報員で、全ての顛末が諜報活動の一環でした、的なオチが用意されているだけで、本来の重要な案件である「上院議員が9.11のようなテロ事件を再度起こして、権力を手中にする」という、例のUSBに入っていた“マッチポンプ”な計画そのものは何ら解決していないまま、映画は幕を下ろす。きっと続編を撮る気なんだろうなって思うけど、きっと続編まで当て込んでたはずの『レモ/第一の挑戦』がそれっきりで終わったような事態もなきにしもあらずだから(ちなみにこの作品は今は亡き広島朝日会館の劇場で観たよ(;^_^A)、安易な続編頼み展開は制作者も気をつけた方がいいヾ(ーー )

 ただし主演のオルガ・キュリレンコ嬢は、東洋的なエキゾチックな雰囲気を持った美貌でアクションもなかなかのしなやかさだったから(公式HPでは「ニキータ、アリス・アバナシー、エレン・リプリーララ・クロフトを遙かに凌ぐ、最強にしてセクシーなスーパーヒロイン」って、むちゃくちゃ高いハードルを科せられているし(;^_^A)、続編が出来たら是非観たいと思う。ただしそれまでに、オルガ嬢というか主人公のアレックスよ、もっと身体とペテン(頭)を鍛えておけよ!(;^_^A