神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

三大監督 地上最大のコラボ! by大ゴジラ特撮王国HIROSHIMA

 前作『ゴジラ1984)』から5年の歳月をかけて、前作のいくつかの矛盾点をしっかり克服し、更に過去の作品になかったスピーディー且つ洒落た演出が光り、“ビオランテ”の設定もしっかりしていて、長らくマイフェイバリットゴジラ映画だった『ゴジラビオランテ』。“ミレニアム”シリーズの第2弾として、これまた全作(『ゴジラ2000』)のもたついた感を払拭し、「ゴジラの存在で日本は原発を放棄した」等々外連味溢れる設定・演出で大いに楽しませてもらい、我が初のゴジラ映画DVD購入(しかもボックス)となった『ゴジラ×メカギラスG消滅作戦』。“平成ガメラシリーズ”に心酔した監督が“鳴り物入り”でゴジラを演出、「ガメラ」に負けない、そして昨今の『シン・ゴジラ』以上に「映画的外連味」と「疑似ドキュメント」のブレンド具合が素晴らしすぎる『ゴジラモスラキングギドラ(GMK)大怪獣総攻撃』。

 ある種初代『ゴジラ』や昔は一番好きだった『キングコング対ゴジラ』を抜いて、自分の中で燦然と輝く上記のゴジラ映画を演出した、自分のとっては“神”のような「大森一樹」(『VSビオランテ』)、「手塚昌明」(『G消滅作戦』)、「金子修介」(『GMK』)の三大監督が、この広島の地で奇跡のコラボを実現する……という夢のようなイベントが一昨日開催された。この事実を知ったのは開催の3日前だったが、奇跡的にチケットが入手でき、勇んで会場の基町クレドに駆けつけた。

 午前中は娘たちと一緒に「大ゴジラ特撮王国HIROSHIMA」を堪能し、その後一人離れてトークショー会場に足を運んだときには既に席は殆ど詰まっていて、結局最後尾の席に座ることとなった(結果的にはそのことが功を奏するんだけど……)。それにしても限定100名とはいえ、この地方都市広島にコアでマニアックなゴジラファンがこれだけ集結するとは、とちょっぴり感激した。尤も客層は、私を含め“加齢臭”バリバリのおじさんばかりで、一部女性はいたものの、殆どがアベックだった(;^_^A

 さて期待に胸を膨らませ待っていると、遂に定刻の14時となり、ゴジラDVDのコメンテーターでおなじみの中村哲氏の誘導で、手塚監督・金子監督・大森監督の順に入場・登壇した。生憎最後尾でその姿を座ったままでは見られなかったが、しっかりオーラは感じられたよ(;^_^A

 短い時間なので内容も「自己紹介」「『シン・ゴジラ』について」「自作のエピソード」「近況」などの柱の下進行していったが、皆一家言を持った猛者ばかりなので、回答一つに盛り上がること盛り上がること! その時の発言は、一部は名前を敢えて特定せず書くけれど、『シン・ゴジラ』のCGに対し、アナログ現場の撮影の面白さや、予算とプロデューサーとのやりとり、「『東宝映画』を撮るんだ」という意気込みや意識について、等々貴重な発言の目白押しだった。手塚監督が家族を連れて『シン・ゴジラ』を観賞したエピソードはその後奥さんが「ポケモン」を観て不機嫌になった出来事も含めある種コメディーの域に達していたし、大森監督の「ゴジラ映画はサイエンスフィクションを意識して作った」という話には大いに共感した(翻って『シン・ゴジラ』はむしろ“災害”映画といえる)。金子監督は『GMK』を演出したことで「ゴジラ」「ガメラ」「ウルトラ」という日本特撮界の主要キャラ全てを演出したことで海外でも尊敬される旨の話を披露してくれた。直接ゴジラの話ではないけれど、手塚監督の師匠は巨匠・市川崑で、自身が『太平洋ひとりぼっち』で特撮を担当した円谷英二御大と何度も意思の疎通が図れなかった苦い経験からいろんなアドバイスを受けた、という話もあった。

 その後の質問コーナーで、「自分がゴジラ映画を再び演出する際にはどの怪獣と対戦させたいか」との問いに、大森監督が「ビオランテ単体で1本撮りたい」といったのには実に感激した。また手塚監督が機龍主人公の企画を出して却下された件を聞いたときには本当にもったいないと思ったし、金子監督が実は『2000』直後にオファーを受けてその際対戦怪獣にカマキラスを打診したものの頓挫し、何故か代わりに手塚監督が撮った『G消滅作戦』のメカギラスがカマキラスのキャラに酷似していた点は、もしかしたら富山プロデューサーが一旦没になった金子案を“換骨奪胎”させて“メカギラス”にしたのでは……などの“都市伝説”のような話まで出てきて、非常に盛り上がった。観客もずっと笑いと拍手に包まれ、非常にいい雰囲気のトークショーとなった。

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 左より大森一樹監督 ファイナルゴジラ 金子修介監督 手塚昌明監督   それにしてもこの奇跡のような
 メンバーが、しかも広島の地に集結してくれるとは……まさに「神ってる」!?

 その後3監督に『ファイナルウォーズ』の着ぐるみゴジラも駆けつけての記念撮影、休憩を挟んで抽選会・サイン会と流れていったが、私は最後尾の席であることが功を奏して、サインをもらう際、3監督と少し余裕を持って話す機会に恵まれた。手塚監督には前出のDVDの話をして「ああ、あのちっちゃな箱のDVDボックスだったよね」と声をかけてもらったし、金子監督には訳あって当方が制作したヒロインアクションのチラシを「ヒロインアクションまつり」のものを含めて差し出がましいと思いつつお渡ししたし、大森監督には、個人的に大好きな「ビオランテ」の再映画化に思いを馳せている事に謝辞を伝えた。もっとも極度の緊張でおそらくしどろもどろだったと思う(;^_^A もう“知命”を当に過ぎた年齢に達しているけど、その時ばかりはウン十年前の“ガキンチョ”の目に表情に戻っていたのではないか、なんて思う(;^_^A

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 本当に感激して泣きそうなひとときだったよ(^^) ここでもらった3監督のサインは終生の“家宝”だ! 同じく“家宝”として持っている“伝説のダイナメーション監督”「レイ・ハリーハウゼン」、日本アクション界のレジェンド「千葉真一」、そして私も目指す“独立系映画界の先駆者にして巨星”「新藤兼人」の3御大のサインと一緒に並べたら、凄まじい映画のオーラを与えてくれるかもしれない(^^)(^^)

 「こいつは春から演技がいいや!」 そう思って2017年を乗り切るぞ! ォウ!!(;^_^A

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  でこれが当日の整理券。偶然とはいえ右下の「79」の数字があの日の私の心を物語っていてびっくり!
  本当に感激して、心で「79」だったんだから(;^_^A