神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

2016“広島バブル”

 もう2日で今年も去ろうとしているのに、未だ年賀状の準備さえままならない……大丈夫か、自分?ヾ(ーー )

 というわけで、もう今年もあと僅か。そんな2016年は、いろんな意味で広島が全国から全世界から注目された特別な一年、っていうか、まさに“広島バブル”といっていい一年間だったと思う。その位、今年の広島は春先より年末までいろんな出来事があったし、それが全て“追い風”になったような気がする。

 まずは5月下旬のオバマ大統領による広島・平和公園への“電撃”訪問が挙げられる。これには全世界が度肝を抜かれてしまった。毎年8.6.に“緩やかな世界的注目”を浴びることはあっても、このような驚きを持っての注目は初めてではなかろうか。いやが上でも広島(ヒロシマ)の存在が全世界的にクローズアップされることとなった。

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 そして何といっても、広島東洋カープの25年ぶりのリーグ優勝も強烈だった。この25年という年数は、ちょうど創立したカープが初優勝までに費やした年数と一緒で、それ故優勝に歓喜する市民・ファンの熱気は、私も体験した初優勝時に勝るとも劣らないものだったと感じた。実際初優勝時以来の優勝パレードも実現したし……。
 昨今は広島を舞台やロケ地にした作品も多く、「カープ女子」という言葉は全国区となり、しかもカープ鈴木誠也を称した「神ってる」が流行語大賞を獲得するに至っては、まさに広島全体が「神っていた」1年だったといえるのではなかろうか。

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 その掉尾を飾るかのように、秋口から封切られた広島・呉の戦前~戦後を舞台にしたアニメ映画『この世界の片隅に』が、主演の声優・のんのマスメディアバッシングをものともせず、空前の大ヒット作『君の名を』に迫る観客動員を年末にかけて続けている。まさに最後の最後まで“広島バブル”の一年だった。

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 もっともこの活況、“バブル”であるならば必ずどこかで“弾けて”しまう。よってこの反動が来年どんな形で広島にのし掛かってくるか想像もつかない。トランプの大統領選勝利はオバマ時代から逆行する危険性もあるし、「来年は日本一」なんて息巻いているカープも、来年に今年のような神懸かり的活躍が期待できるほど甘くはないだろう。下手をすればあっという間に“暗黒時代”に逆戻りだ。今年の活況をしっかり総括して、地に足のついた地道な活動を継続していかないと、本当に「2016年は所詮“バブル”だったんだよ」と後年苦々しく思い出すようになってしまうかもしれない。来たる2017年こそ、本当に意味で広島は正念場を迎えることとなる。

 ちなみに、当映画制作団体イチヱンポッポフィルムは今年結成30周年を迎え、このブログと大きな関わりあいを持つ「広島発ヒロインアクションムービー」も10周年を迎えた。そんな今年に両記念企画として開催した「広島発ヒロインアクションまつり2016」が他県からの参加者を含め、過去最高数の観客に恵まれたのも、“広島ハバブル”が“追い風”になったんじゃないか、と感謝している。だから広島の街と同様、来年は当団体にとっても試練の一年になりそうだ。少なくとも来年再び「ヒロインアクションまつり」を同規模で開催するのであれば………

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 そんな中、一つだけ不安を。「スリーマイル」「チェルノブイリ」「東海村」と、過去世界で原発事故が起こった年に限って広島東洋カープが優勝するもんだから、「原発事故があった年にカープが優勝する」という不謹慎な悪しきジンクスが語られるようになってしまったが、奇しくも2012年の「3.11」によって、それは破られた。しかし逆に「カープが優勝したら原発事故が起こる」というジンクスの方はまだ生きている。そんな2016年も後2日。この2日間にくれぐれも原発事故が起こりませんように……