神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『アッコ』と『ハニー』は“七つの顔の”……

 過日、劇場版実写映画『ひみつのアッコちゃん』を観賞。この作品、幼少期にはオリジナルのアニメ版を初回放映から再放映も含め、何度も何度も何度も何度も……観てきたが、オープニングの主題歌や“素敵すぎる”エンディング曲ぐらいしか記憶になく、肝心のストーリーの方は殆ど覚えていない(一話完結だったしね)。まあ、“少女テレビまんが”故、余り真剣には観ていなかったのだろう。

 それで今回、劇場実写版が完全なるオリジナルストーリーだった、という点にもあまり違和感なく受け入れられた。また、飽くまで少女ベースではなく。変身後とはいえ大人の“加賀美あつ子”の立場に力点を置いたストーリー展開も、なかなか面白かった。「AKATSUKA化粧品」「早稲田大学算数学科」なんて小ネタが満載だったのも良かったね(^^) やや強引で予定調和の伏線もこの手の映画ではグッドだった。

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 そうは言うものの、実は今回、子供番組のチャンネルで放映されたせいか、やたらFO・FIを繰り返し、それで本来あるべきシーンも細切れにカットされていて(特に颯爽とした女ライダーシーンがまるまるカット!)、不自然なものになっていたけれど、「成人の肉体で小学生を演じる」という、きっとこの娘以外適役はいないだろうと思われる綾瀬はるかの好演もあって、結構ハードな設定にもかかわらず、なかなかホンワカした作品に仕上がっていたと思う。エンディングにきちんとアニメ(テレビまんが?)版のオリジナル主題歌を一応配置したのも、昨今の“昔のアニメ実写リメイク”ものが、勝手に新しい主題歌にしていることを考えると、『ヤッターマン』『電人ザボーガー』(これは特撮だけど……)に一脈通じるところがあって、実に好感が持てた。


 ところで(ここから本題なんだけど)、魔力とはいえ、コンパクトというアイテムを駆使していろんな人格に成りすますってノリは、まさに『多羅尾伴内』だったりするんだよね(^^) 綾瀬はるかが演じるあつ子が、リアルタイムでその年齢に達するところまでが実写版のストーりーなんだけれど、もし続編が作れるのならば、再び魔法のコンパクトを手に入れたあつ子が、今度はそれを駆使して世直しに奔走する……そんなストーリーも観てみたかったな(;^_^A

 実はここのブログで何度か触れた永井豪氏の『キューティハニー』も同じく『多羅尾伴内』モノ。しかも変装ではなく、そのものに“変身”するのも共通項だ。

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 いろいろ検索してみると、『アッコちゃん』原作の赤塚不二夫御大は永井豪氏のエログロバイオレンスな作風に嫌悪感を示して、それに対して永井氏もライバル心をあらわにしていたという。そんなベクトルの違う両氏が、10年という歳月の差はあるものの、こうやって同じノリのストーリーを世に送り出したというのは、何とも感慨深い。
 そしてどちらも『多羅尾伴内』系ヒロインもの、というのが何とも嬉しいよ(^^)(^^)