神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

若山「拝一刀」強すぎ!

 今晩、中日・山本昌の“史上最年長勝利投手”記録の試合をずっと観戦していて、その達成した瞬間を堪能した後、チャンネルを換えると『子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる』が放映されていた。丁度、主人公の拝一刀と柳生蔵人の決闘シーンで、「映画秘宝」などで何度も読んだ、蔵人役の山さんこと露口茂の生首が吹っ飛ぶシーンを初めて目の当たりにした。 
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  最初は「ああ丁度いいタイミングであのシーンが観られた」と思い、すぐにテレビを消そうと思っていたんだけれど、その後の展開があまりに面白く、結局最後まで見届けてしまった。
 
 萬屋錦之介のTV版は何度も観た記憶があったが、この若山富三郎版は殆ど未見だったんで、こんなにカッコイイとは知らなかった。やたら血飛沫が上がり残虐描写が多いとか、かのタランティーノが場末のグラインドハウス上映で観て大ファンだったとか、そんな情報しかなかったが、過剰なる血飛沫の割には意外とあっけらかんとしていて、思わず目を覆う、といった気持ちにはならなかった。
 
 それは、主人公の拝一刀があまりにも強くてまさに無敵なこと、大五郎を乗せた乳母車に搭載された武器の数々があまりにも漫画チックで馬鹿馬鹿しいこと、そして相手役(敵)があまりにも無慈悲な悪党であることに起因していると思う。特に拝一刀の無敵ぶりは観ていて胸がすく。まさに悪党共をバッサバッサと斬り捨てる(文字通り、手足・頭が“バッサバッサ”と斬り“捨て”られていく……)。とにかく勧善懲悪に徹底していて、悪党たちには全く情け無用。やっぱりヒーローはこうでなきゃ、って思ったね。
 
 思えば、若山富三郎の弟でもある勝新太郎のはまり役「座頭市」も、無敵のヒーローだった(その点はたけし版にも見事に継承されている)。ヒーローの苦悩や、敗北→その先にあるリベンジ、ってのもアクション映画のひとつの王道には違いないが、やっぱりヒーロー・ヒロインは無敵で、無能な我々(我だけか?)の替わりに、超人的な活躍で世の矛盾や悪党共にしっかり鉄槌を下してほしいと思う。それもひとつの王道であると私は思うよ。