神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

未曾有の事態に……

 昨晩、くだんの『アナと雪の女王』をブルーレイ観賞しているときに、何度も近くに雷が落ち、そのたびにテレビが一瞬"落ちた"。それだけでもいつもはそうそうないことで、娘の一人はすっかりおびえてしまっていたが……その雷が一段落し、「寝とったら落ちても怖くないし」といって娘たちが就寝し、私も自室に籠もってこのブログの更新などをしているうちに何故かだるくなって、いつもより早く就寝。
 
 それが明け方(とその時は思った)に激しい雨の音で目覚めた。それこそ、「バケツをひっくり返した」という形容がぴったりな、尋常ではない激しさだった。それこそ「屋根が抜けるんではないか?!」と思うくらいの雨脚に、「こりゃ通勤できるかな」と思って起き上がろうとしたら、まだ2時25分。それから不安を抱えながら二度寝をし、今度こそ明け方に起き上がってPCをつけたら、どうも尋常ではない事態に陥っていた。
 
 居間で流れるテレビのニュースで昨晩から今日にかけての広島の惨状が映し出されている。しかもそれは広島ローカルではなく全国トップのニュースだ。どうも激しい雨は我が家の近辺ではなく、市内北部の一帯に多大な被害を与えたらしい。その時点では数名の行方不明者がいつことぐらいしか報道されなかったが、やがて死者の数が信じられないくらい報じられ、近年まれに見る大惨事になってしまった。
 
 多大な被害を被ったのは、旧安佐町と呼ばれていた、広島市安佐北区安佐南区。現在では別の場所に居を構えているが、以前は両地区とも長年住み、学校に通い、そして職場としても十数年お世話になった非常に縁のある地域だ。緑井、可部、山本、伴といったなじみの深い地域が被害にあったり避難勧告が出されたりしているのは何とも心が痛む。
 
 元来中国地方の山陽に位置している広島県は、穏やかな瀬戸内海を湛え、九州や四国によって台風の直撃を何度も避けることが出来たり、中国山地によって日本海側から押し寄せる雪害からも守られる環境にあった。また堅い花崗岩で形成されている土地柄から、巨大地震も起きにくいと聞いていた(安芸灘地震の際も、被害は意外なくらい軽微だった)。原爆禍という"人災"に苛まれた都市ではあるが、意外と"天災"には無縁の都市……いつしかそんなイメージを勝手に持って、高をくくっていた感がある。
 
 しかし、その"花崗岩"が、実は雨にとても脆い地質であることが、何度か起こった、そしてこの度最大級の被害をもたらした集中豪雨によって図らずも露見してしまった。
 
 元々平地が少ない広島市では、山野を開拓することでした土地を確保することが出来ない。広島市内の山々の至る所に住宅地が並び、山を背にした住宅の数も多い。それは致し方のないことだ。それを考えれば、穏やかと思っている瀬戸内海も、ひとたび巨大地震が海底でで起これば、狭いエリア故太平洋上以上の津波が沿岸部に押し寄せてくるらしい。
 
 今なお、決死(まさに文字通り!)の救助作業が続いているので、被災者の安否を祈るのみだが、この次に訪れるであろう"天災"に対処すべき心構えだけは、これを教訓に常に持ち続けなければいけない、と切に思う。
 
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男児ら36人死亡、7人不明…広島土砂崩れ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140820-00050001-yom-soci
 
 広島市北部の安佐(あさ)南、安佐北両区で20日未明、局地的に猛烈な雨が降り、南北約15キロにわたり10か所以上の土砂崩れが発生、多数の住宅に土砂が流れ込んだ。
 
  警察庁によると、午後7時現在、11歳と2歳の男児ら36人が死亡し、7人が行方不明になった。死者には、救助活動中に土砂崩れに巻き込まれた消防署員も含まれている。
 
  陸上自衛隊は、広島県の要請を受けて現地に部隊を派遣。政府は同日午前、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置、その後官邸連絡室に格上げした。
 
  県は20日、同市に災害救助法の適用を決めた。避難所の設置、食料品や衣料品の提供などの費用を国と県が負担する。総務省消防庁は災害対策本部を設置した。
 
  市消防局によると、土砂崩れがあったのは、安佐南区山本、緑井、八木と安佐北区可部(かべ)東などの山沿いの地区で、太田川との間で、南北に帯状に延びた住宅街。
 
  小さな谷になっている場所で複数の土石流が発生し、多数の家屋が崩れた。また、安佐北区可部の根谷(ねのたに)川が一時氾濫した。
 
  雨は19日午後8時頃から本格的に降り始め、20日未明に激しくなった。市消防局には、午前3時20分頃から9時半頃にかけ、「裏山が崩れた」「人や車が川に流された」など、救助が必要な内容の119番が計30件あった。
 
  市は午前4時20分以降、両区の計21地区に避難指示・勧告を出した。
 
  警察庁によると、死亡が確認されたのは、安佐南区山本で土砂崩れに巻き込まれた11歳と2歳の兄弟2人、同区緑井で土石流に流された77歳女性、68歳女性ら。
 
  安佐北区可部東では、救助活動をしていた安佐北消防署の男性消防司令補、政岡則義さん(53)が住民5人を救出した後、土砂崩れに遭い、死亡が確認された。