「ヒロインアクション」に求めるもの求められるもの
“ヒロインアクション”のある種の金字塔と呼べる『華麗なる追跡』。その立看ポスターを観るにつけ、昭和(そして“オイルショック直後の70年代後半)独特のいい意味での“猥雑”感に溢れていて嬉しくなってしまう
私が“ヒロインアクション”に求めるのは、こんな雰囲気なのですよ。勿論“ヒロインアクション”であれば、どれでも大好きですよ。しかし本音を言えば、ハードボイルドはちょっと苦手かな。だから初代『スケバン刑事』も、原作に忠実な海槌3姉妹が出る辺りからあまり興味がなくなった。それよりも一話完結の荒唐無稽な初期設定の方が面白かった。継続する悪の軍団ってのも、構成員があまりにも個性的でバカっぽかった“悪の秘密結社ダッカー”以外はあまり好きじゃなかったよ。ショッカー戦闘員は好きだったけど
現在5本を数える、自社制作の“広島発ヒロインアクションムービー”全5作も、原則一話完結。発のシリーズ化(全3話)となった『天使諜報★神宮寺真琴』も、1話完結の勧善懲悪ものとして演出した。勿論ハードボイルドとは無縁の“完全無欠”“予定調和”をウリにする映画だったけど。