特撮と自主映画のファッションの関連性
昨日のブログ、『ゴジラ対メカゴジラ』で書き漏らしたネタを少々……
主演の大門正明は、大映末期、関根恵子(高橋恵子)と競演した“痛々しいまでの青春映画”『遊び』のイメージが鮮烈だった。ヒロイン役の田島令子は『鉄腕美女!ワンダーウーマン』の吹き替えで有名。大門演じる清水敬介の弟・正彦役の青山一也は、なんと『流星人間ゾーン』の“ゾーンファイター”だったことを最近になって知った。ブラックホール第3惑星の地球制服司令官・黒沼役の睦五郎は、「マイティジャック」の後半では正義の隊員役だったが、東宝特撮ではその後『メカゴジラの逆襲』の司令官ムガール(ほぼ前作と同じ役柄)、『惑星大戦争』のヘル、といった70年代東宝SF特撮の悪役を一手に引き受けていた。大好きなアンギラスは登場するものの、東宝特撮の現場からはどうも軽んじられているようで、一方的展開の『怪獣総新劇』では唯一キングギドラに空中から放り出され痛手を負う“勝ち戦”に不釣り合いな被害を被ったり、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では、地球側の怪獣ながら防衛隊の理不尽な攻撃を受けたり、ガイガンの回転カッターで鼻っ柱をしこたま切られたり、そして本作でも“ゴジラの化けの皮をかぶった”メカゴジラに“タコ殴り”された挙げ句顎を裂かれてほうぼうの体で逃げ出すなど、相変わらずの“噛ませ犬”キャラを請け負わされていた。実相寺監督お気に入りの岸田森と草野大悟がまさかの競演。でも監督は福田純。主人公の乗るスカイラインGTRが、何故か爆破シーンでいきなり旧型のブルーバードに“変身”(前作『ゴジラ対ガイガン』の使い回し映像)。第3惑星人の合い言葉は「アルファー」「ケンタウルス」(もし第3惑星人に侵略されたときのために覚えておこう!)。岸田森演じるインターポールの捜査官・南原にまんまと捕まる第3惑星人役の遠矢孝信は、かの問題作「『宇宙猿人ゴリ』でゴリ役を務め、あの有名なゴリのフィンガー(ハンド?)アクションを思いついた知る人ぞ知る名優。実は静止画のみだが、冒頭さりげなくキングギドラも出演。あの凄惨なる死闘の中で、破壊された建物は(コンビナートを除き)、御殿場のマンションビルだけ。沖縄の都会も一切被害を受けていない。自衛隊はおろか在日米軍さえ一切この大惨事に関わっていない(初期稿では関わる予定だったらしいが………)。また沖縄は日米両国から見捨てられてしまったようだ……
なんか“トリビア”なネタばかり列挙してしまったが、もう一つだけ。本作の公開は1974年。登場するヒロイン2名、金城(かなぐすく)冴子(田島令子)と宮島郁子(松下ひろみ)は共に“ミニスカブーツ”な出で立ち。若い娘の松下ひろみはともかく、ややとうのたった田島令子さえ“ミニスカブーツ”とは……
思えば70年代はブーツがブーム。そのせいか、特撮ヒロイン界でも“ミニスカブーツ”が花盛りだった。
「秘密戦隊ゴレンジャー」のペギー松山(小牧リサ)も!
『宇宙鉄人キョーダイン』の白川エツ子(堀江美都子)も!