神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「ゴルフ夜明け前」

 いやぁ、今年の連続更新記録が途絶えてから、ずっと更新が滞ってしまいました 別に“燃え尽きた”訳でもなかったのですが、ちょいと“休憩”っていうことで……
 
 さて、その間、映画も観ました(CSですが……)。で、ここ最近でいちばん面白かったのが、なんと“ヒロインアクション”とは縁もゆかりもない『ゴルフ夜明け前』。これは桂三枝(今は何て言う名だったっけ?)の創作落語を題材にした、我が母校の大先輩・松林宗恵監督の痛快人情時代劇(?)で、幕末に坂本龍馬と「新撰組」の近藤勇がゴルフを通じて日本の未来を語り合う、という荒唐無稽のドラマでした。CSの日本映画専門チャンネルでその週の早朝に連続して放映していたので、一度見て、Youtubeで実際の三枝師匠のオリジナルの落語を聞いてから再度見る、といった観賞を楽しみましたが、映画の方が実に落語に忠実に作られていて、その点も実に面白かったですね。三枝の演じる近藤勇もなかなか適役でした。とはいっても昭和の終わりの作品ですけどね
 
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 ところで、東宝の「社長シリーズ」を始め、人情喜劇はお手の物の松林宗恵監督の演出は実に温かく手堅く、まさに私の思うところの「直球ど真ん中」の心地よい作品でした。改めて『水戸黄門』の例を挙げるまでもなく、こんな予定調和な作品を見て救われる、だから劇場に足を運ぶ、という人も多いと思います。往年の「社長シリーズ」や森崎東監督の諸作品、「男はつらいよ」「トラック野郎」のシリーズ化に至るまで、そんな“王道”作品の果たしてきた役割は、邦画界にとっても貴重なことだったはずです。
 
 今回の『ゴルフ夜明け前』も、いっぱしの“映画通”を気取る若者から見ればきっと不評で一笑に付される作品かも知れませんが、そんな作品に思いを馳せ、ベタベタに“クサい”作品を観るのも撮るのも、また映画ファン(マニアではない)には必要なことなのではないでしょうか。だって未だに“韓流ドラマ”は各局で放映されてるし……
 
 私も“王道”に徹して、頑張って撮っていきますよぉ