神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

青春のスタンド・バイ・ミー

 今日は娘たちと『スタンド・バイ・ミー』を観賞。この映画が劇場で公開されたのはうんと昔(1986年)だが、初見以来、とても大切な映画として心に焼き付いている。もっとも、きちんと観賞したのは随分と久しぶりだったなぁ……
 
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 当時から“切ない重さ”を内に秘めた映画、との認識だったが、初見の頃とは生活が一変した今でも、やはりぐっと胸に響いてくる。就職もままならず、映差制作も今ひとつ軌道に乗らず、家族はおろか彼女さえ何の宛もなかった当時の方が、本作のテーマの一つである“コンプレックス”という点でうんと身にしみたハズだろうけど、今見てもその思いは殆ど変わっていなかった。
 
 しかしながら、「青春の落とし物」という点では、今回の観賞の方がずっと堪えたような気がする。それなりにしゃかりきになって生きてきたが、得たものより失われたものの方が多いような気がする。それは決して生活に必要なものではないが、当時のことを思うとその取り返しようのなさに思わず胸が締め付けられるような感覚。そんな思いで見ていると、エンディングの「Stand by me」の戦慄が、痛く心にしみいった。何となくそらでも歌えたよ
英語はからっきしダメだけど、「人間の証明のテーマ」同様、好きな曲は怪しげな発音だろうが、今でも何となく歌えるものなんだな
 
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 そういえば娘たちは、4人が鉄橋で蒸気機関車に追われるシーンを、文字通り“手に汗握って”観ていたよ
 
 さて、これが何で「青春の」となるかというと……私が初めて異性と一緒に観賞した映画だからである 勿論“彼女”なんて関係でもなく(関係は後述)、デートでもなく、単に今は亡き広島駅ビル内の名画座「ステーションシネマ」で、見逃した『スタンド・バイ・ミー』の上映があるので「観に行かない?」と誘って思いがけず快諾を得たので実現した話である。実は同時上映が『ペギー・スーの結婚』で、そちらも是非観たいと思っていたのだが、待ち合わせの場所で待っている内に時間が過ぎ、結局ラストシーンしか観賞できなかった。そして件の『スタンド・バイ・ミー』を観た後、喫茶店でコーヒー飲んで解散してそれっきりだったな。別にそのつもりだったけどね
 
 最後に、この話がどうして“ヒロインアクションムービー”なのかというと……その時の子は、アフレコ魅了で未完制作となったものの、その設定が後の“神宮寺真琴シリーズ”他“広島発ヒロインアクションムービー”の基盤になった、私にとって初めての“ヒロインアクションムービー”となった8ミリ作品『スケバン刑事広島版~狙われた生徒会長~』の主人公・サキ役の役者さんだったのである それから幾星霜、その主人公と同じ名前の娘と、この映画を鑑賞したのは、何かの縁かな?