銭湯帰りの“ハレー彗星”
日本有数の温泉街で過ごした学生時代、近所で通った“ひと月700円で入り放題”銭湯(温泉)からの帰り道、見上げればいつも夜空にハレー彗星の長い尾を引いた姿が見えていた。とても小さく、また動いている様子もなく、ずっと同じ所に止まっているかのようだった。今思えば、何とも不思議な光景だったな……
さて、この時代、そのハレー彗星にかこつけて、一本の映画が公開された。その名も『スペースバンパイア』!
、 当時『ポルターガイスト』を巡りスピルバーグと確執のあったトビー・フーパー、『スターウォーズ』第一作に参加しながらジョージ・ルーカスと袂を分かったドン・ダイクストラ、といった当時ハリウッドの愛すべき“エクスペンタブルズ”が、後に『バタリアン』を撮るダン・オバノンとタッグを組んで拵えた一大SFエンターティメント作品だ。



ヘンリー・マンシーニによる壮大すぎるテーマ曲も血湧き肉躍る傑作だ!
ハレー彗星の調査中に、謎の宇宙船を発見したスペースシャトルのクルーが、船内にあった3体のヒューマノイドを回収したことから端を発した、この壮大なSFスペクタクルは、オリジナルのタイトルのごとく“lifeforce”(生気)を吸い取って人間をカラカラのミイラにしてしまうエイリアン(スペースバンパイア)のおぞましさや、コウモリ型造形の怪獣性、女バンパイアの惜しげもなく裸体を晒して闊歩するお色気、そのエイリアンとシャトル船長との禁断の愛、果てはロンドンの街と一大ゾンビ地獄にしてしまうはちゃめちゃさに至るまで、およそ映画の持つ娯楽性を全て“力業”で強引に詰め込んだ、おもちゃ箱のような作品に仕上がっていた。当時劇場で観て、あまりの面白さに感動したね





そんな中で、女バンパイアとして、豊満な肉体を惜しげもなく披露してくれたのがマチルダ・メイという女優。エイリアンという設定からだろうが、全くの無表情でこの大胆な演技をこなす姿には、色気を通り越してある種の神々しさを感じたね。まるで彫刻のようだったよ






この肢体にはホント圧倒されたよ! 「お見事!」と言うしかないね





ちなみに件のマチルダ嬢は、その後も数本の映画に出演しているようだが、やはり本作でのエイリアン役が一番輝いていたのではないかと思う。現在も健在だ。

こちらが現在のマチルダ嬢