神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

“ワイルド”なフカキョン

 過日CSで劇場版『ワイルド7』を鑑賞した。この『ワイルド7』に関しては、幼少期にリアルタイムで放映されていたTVドラマ版も殆ど観たことがなく、原作を読んでいたわけでもないので、自分の中に変な拘り・オマージュはなかった。
 
 そんな状況でも、さすがに昨今のリメイク“改悪”の邦画界故、きっと“今風に面白くもクソもない映画”だろうと懐疑的な気持ちで、それでも鑑賞してしまったのだが……いやいやどうして、久々に気持ちいい“予定調和”なドラマを魅せてもらったよ
 
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 オープニングの悪党を容赦なく“退治”するシーンにはシビレたし、ちょっと洒落の効いた“ハードボイルド”ぶりはなかなか良かった。あの男臭かったTVドラマ版の小野進也が演じたTVドラマ版の主人公・飛葉役を瑛太が演じるということで一抹の不安を抱いたが、そんな不安を払拭するくらい、実に堂に入って熱情的な演技を魅せてくれていたのは嬉しかったぞ
 
 後半の、ワイルド7の面々が国家の陰謀によって抹殺されそうになる後半の悲壮感も想定内だったし(しかもあの絶望的なバトルの中、結果的に飛葉をはじめメンバーの殆どが助かっているし……)、ラスト前のシーンに於ける、草波隊長(中井喜一)のクール且つ“粋”な活躍など、感動モノだったよ。巨悪の根源「桐生」はしっかり“抹殺”されるし、実に爽快だったね。桐生への啖呵もなかなかかっこよかった。
 
 テーマがテーマだけに、“新撰組”よろしく、ワイルド7のメンバーが後味悪く皆殺しになるんだろう、と思っていたけど、実際には準主役のセカイ(椎名桔平)の死のみで、ラスト、復権した彼らが新たな事件に立ち向かう、というカッコイイシーンで幕を閉じるのは、まさに“予定調和”な70~80年代の刑事・特撮ドラマの王道をきちんと踏襲していて、まさに正統派リメイクにふさわしい内容だったと思う。まあ、エンドクレジット時に旧作ドラマのED「つむじ風」が流れたら最高だったけど………
 
 そんな、昨今珍しい“男泣き映画”の中で異彩を放つのが、謎の女・本間ユキ役を演じた深田恭子だろう。
 
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 これが実にカッコイイんだよ 特に黒のライダースーツに身を包み、バイクを巧みに操って、新生“ワイルド7”メンバーとして合流するシーンなど、ヒロインアクション的にもカッコよすぎて萌えた、というか鳥肌が立ったね! 実は真の主人公は彼女ではないか、って思うくらい作品を“喰って”たんじゃないかな?
 
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 最近、“ドロンジョ”役やTVドラマ『富豪刑事』など、すっかり“ヒロインアクション”にシフトした感のあるフカキョン。そう思うとなかなか凛々しい面構えをしているし、これを機に、もっともっとアクションの世界で活躍してほしいな。
 
 別に実際アクションできなくても“吹き替え”でいいからさ