神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ヒロイン“危機一発”!

 もう数年前の話になるが、旧広島市民球場を舞台にした“天使諜報★神宮寺真琴”第2弾の準備稿タイトルは『危機一発』。『~一髪』ではなく敢えて『~一発』としたのは、007第2作の初期日本タイトル『007危機一発』や、ブルースリー御大主演映画『ドラゴン危機一発』に端を発した、日本における70~80年代アクションムービー(邦画及び香港映画の翻訳タイトル)の“王道”タイトルにオマージュを捧げようと思ったからだ(このタイトルを発案したのは水野晴夫氏だったかな?)。結局、実際のタイトルは『市民の敵は場外へ飛ばせ!』という、かの「快傑ズバット』の有名な回のそれを彷彿させるものになってはしまったけれど。
 
イメージ 1
 
 ところで、語源である“危機一髪”の意味は、「ひとつ間違えば、非常な危険に陥ろうとする瀬戸際。髪の毛一本ほどのわずかな違いで、危険や困難に陥るかどうかの、きわめて危ない瀬戸際をいう」とあり、言うなれば“ピンチ”。確かに劇中、主人公の神宮寺真琴は最強の敵と対峙し、その圧倒的な力と技に一時は敗北を覚悟する、というシーンもあったので、あながち「危機一発」でもおかしくなかったも知れない。むしろ第一作で“ぶっきらぼうで滅法強い”という男勝りの活躍を魅せただけに、ドラマに合わせてある種“女のか弱さ”を感じさせるタイトルの方が、人が期待して集まってくれたかも知れない
 
 そう考えると、巷に“ヒロピン”(“ヒロインピンチ”の略か?)なるジャンルが存在するのも頷ける。あまり深く掘り下げると、また「何故ヒロインは闘わなければならないのか」という究極の命題にぶち当たってしまうが、少なくとも「男よりも体力的に非力なはずの女性が、それでもひたむきに強い敵に立ち向かう」というヒロインアクションの醍醐味でもあり矛盾点でもある部分に対して、「それを敢えて叩きのめして、責め苦を与え、屈服させる」という二重の矛盾を邪な欲望でオブラートに包んだものが“ヒロピン”で、それ故一部のマニアの熱烈な支持を受けているのでないか、なんて思ってしまう。
 
 ちなみに、“広島発ヒロインアクションムービー”における“ヒロピン”と思しきシーンは、各作品とも数秒程度。最新作『特命探偵☆葛城アキ』に至っては全くない。『天使諜報★神宮寺真琴』でも、真琴最大のピンチは『シンデレラの懸賞金』に於ける、真琴が後頭部に拳銃を突きつけられるシーンぐらいではなかろうな(しかも数秒後こともなく難を逃れる)。もっとも、現在頓挫中の新ヒロイン企画『学園特捜☆伍代聖羅』ではそんなシーンも取り入れるつもりだった。
 
 何はともあれ、次の“広島発ヒロインアクションムービー”作品が『天使諜報★神宮寺真琴』『特命探偵☆葛城アキ』の続編になるであれ、全く新しいヒロインキャラの作品になるであれ、今度は少し、観る者を“そそる”ヒロピンシーンも取り入れるかもしれない。尤もそれは私の目指す方向性ではないので、どこまで描けるか解らないけど……
 
イメージ 2
 
イメージ 3
 
イメージ 4
 
※ちなみにスチールは全て“ヒロピンビデオ”『女捜査官危機一髪』のもの。かなりエゲツない責めを受けております ところでこの主演の古崎瞳って、広島の子らしい。いっそウチの“広島発ヒロインアクションムービー”に出てくれりゃ良かったのに……まあ、ギャラは出せないけど………