神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

出自・広島の特撮ヒロイン

 さて、先日は“元帝都・廣嶋”について書いたが、なんといってもこのブログの趣旨は“アクションヒロイン”の紹介が主である。よって今回は“出自「広島」の特撮ヒロイン”について書いてみたい。
 
 ここでいう“出自「広島」”とは、別に広島生まれの俳優が演じるヒロイン、という話ではない。それならば、「こんな学園みたことない!」の奥田圭子を筆頭に数多く存在する。そうではなく、ドラマの設定で“広島出身”の特撮ヒロインについてである。
 
 その(おそらく唯一の)広島出身ヒロインとは、「ウルトラマンA」の南夕子、その人である。彼女は広島県福山市の看護婦。突如福山市に出現した超獣ベロクロンから、同じく福山市のパン屋の運転手・北斗星司と共に子供たちを守ろうとして絶命。その際に二人はウルトラマンAの命を授かり復活。やがて現職を捨て、TACの隊員となって、ジープで福山市から遠路はるばる東京(もしかして山梨?)に向かうこととなる。
 
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 おそらく広島県福山市時代の南夕子(星光子
 
 これは、元々「ウルトラマンA」のメインライターであった長崎出身のクリスチャン・故市川森一氏が「A」の第一話で「平和のシンボルを邪悪なものが破壊する」冒頭を描きたいと、舞台を広島市に設定し、超獣に原爆ドームを破壊させるシーンを描き、それに従って撮影されたものの、円谷プロの自粛でそのシーンは欠番、代わりに同じ広島県第二の都市・福山市の設定で改めて撮り直された、といういきさつによるものだ。思えば、教会の看護婦と、命の糧であるパンを運ぶ男とが合体するヒーローなんて、まさにキリスト教的発想だといえる。
 
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幻のベロクロン広島市襲撃の画像
 
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実は広島コンビの二人(笑)
 
 そう思うと、「ウルトラマンA」は広島人にとってなじみ深い作品と言いたいところだが、その設定は第一話のみで、以後ドラマ中「南」「北斗」の故郷が顧みられることなど一度もなかった(苦笑) まあ隣県の岡山には何度か来たけどね(笑)
 
 そんな訳で、歴代の日本特撮ヒロインの中でも、この南夕子という存在は、その設定上、広島のヒロインアクションファン(つまり私?)にとって、特別な存在なのである。
 
 ちなみにこの南夕子を演じたのが星光子、という女優。ドラマ中盤でなぜか「月世界人」という設定にされた挙げ句、その役柄ごと降板の憂き目に遭ってしまった。もっともこの星光子嬢も、本来はこの役をやる予定だった関かおりの怪我に伴う代役として抜擢された、といういきさつを持っているのだが……
 
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こちらが“幻の南夕子”こと「関かおり」嬢
 
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本当はこうなるハズだった?