神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ドルマン9!

 この名を目にして、心の琴線に触れる方も多いと思うが……(笑) 言わずと知れた(?)犯罪組織Σ団の刺客である(笑)
 
 全52話を誇るTV(74年)版『電人ザボーガー』の中でも、この“ドルマン9”が登場するのは初期の第9話「謎の男 ドルマン9」と翌週第10話「Σ団・恐怖の地獄作戦」の2話のみだが、いきなり自身の名をサブタイトル(しかも9に合わせて第9話?)にしての登場といい、強烈なインパクトを観るものに与えてくれた、実に印象深いキャラクターだ。
 
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※この人が“ドルマン9”(笑)
 
 特に、今や夢のような、新宿副都心の林立するビルの真下の草原(!)に於ける、宿敵・大門豊との一騎打ちは、双方の過剰すぎるテンションによって、実に素晴らしい。
 
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 ※副都心を背景に右が大門豊、左がドルマン9!
 
ドルマン「大門っ! 二度とΣ団に盾突けぬように、貴様の身体を粉々にしてやぁる!
大門「デォ(ド)ルマンヌァイン(9) 悪が勝つか? セェギ(正義)が勝つか? 勝負をつけよぉぢゃないか!」
ドルマン「強い者が勝つ! それがセェギ(正義)でぅあ(だ)っ!」
大門ドルマぬぁいん(9)……くぉい(来い)
 
なかなかキザでかっこいいでしょう(笑)  特にドルマン9の「強い者が勝つ! それが正義だ!」なんて、実に世の本質をついているし……
 
 その後、殆ど奇声しか出てこない、クンフー映画顔負けのシーンが続き(ワイヤーアクションもワンカットあり!)、やがてドルマン9形勢不利と見るや、いきなり彼は胸を開き、そこから現れた、ロボット刑事Kのごとき速射砲で大門を攻撃する(結構、卑怯者である 苦笑)。
 
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※これが件の速射砲!(笑)
 
 しかし、姑息な攻撃に“怒りの電流”をほとばしらせたのか、その直後、大門豊の必殺技“飛龍三段蹴り”をその速射砲に喰らい、ドルマン9はあえなく絶命、その志を弟のブラザス1、ブラザス2に託す羽目となる。
 
 さて、『電人ザボーガー』を語る上で、何故“ドルマン9”なのか、というと……実は『電人ザボーガー』が初めてビデオソフト化された当時(80年代末)は、全話ビデオ化なんて、大変珍しく、たいていの作品は、ビデオスタッフが独自の視点で選んだ数話しか収録されていなかった。そのため、当時ビデオで視聴できる『電人ザボーガー』は、そのビデオ収録の第1話「たたかえ! 電人ザボーガー」と件の第10話「Σ団・恐怖の地獄作戦」の2本だけだったのである。そのため、貴重な2話の中で、レギュラー以外に一人気を吐いていた“ドルマン9”の勇姿は、当時待ちこがれてビデオをレンタル(もしくは購入)した“大きなおともだち”の脳裏に深く残ったことは想像に難くない(かく言うわたしもその一人!)。そんな“大きなおともだち”の中に、井口監督もいたのではないかと思う。
 
 それならば、今回のリメイクに“ドルマン9”かそれと思しきキャラクターが出演していることを秘かに期待しているのである。
 
 そう思うと、ますます『電人ザボーガー』が観に行きたくなったぞ!(笑)