神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ヒロインの分水嶺

 少し前の日記で、「(アクション)ヒロインには定義がない」という“定義”を書いてしまった(http://blogs.yahoo.co.jp/jinguji_ipf_s1986/archive/2011/08/28)が、中にはその定義に当てはまらない女優(歌手)もいたりする。その代表格が、堀ちえみだろう。彼女が『スチュワーデス物語』で演じた究極の“アンチヒロイン”「のろまなカメ」などは、その最たるものだったといえるもの(笑)
 
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 さすがに、この演技なくしても、彼女にはきっと“アクションヒロイン”は似合わなかったと思う。せいぜい無鉄砲なヒロインに翻弄される相手役が関の山だろう(笑)
 
 だが、ふと感じたのは、かの斉藤由貴も、雰囲気的には件の堀ちえみ嬢と同じ空気を感じることだ。
 
 かつて薬師丸ひろ子が『セーラー服と機関銃』に主演したときには驚いたものの、斉藤由貴麻宮サキを演じるときほどの違和感は覚えなかった。おそらく当時は、それこそ“堀ちえみがアクション?”なみのインパクトはあったと思う。それくらい斉藤由貴は、“ホワワンとした清純派”“虫も殺せない娘”といったイメージが先行していたもの。その前に月曜ドラマランドで主演した「野球狂の詩」の水原勇気役でさえ、しっくりこなかったし……
 
 そんな中、彼女は見事に“麻宮サキ”を演じきった。あの悲壮感あふれるヒロインぶりには感動さえ覚えた。今日こうして“ヒロインアクション”に特化したブログを続けているのも、自分のサークルで3本立て続けに『天使諜報シリーズ』を撮り続けているのも、この斉藤由貴版『スケバン刑事』シリーズに触れた賜物である。
 
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 そう思うとなおさら、おっとりした雰囲気の斉藤由貴嬢が、“のろまなカメ”ではなく“悲壮感あふれるヒロイン”に流れたという意味で、『スケバン刑事』というドラマは、重要な“分水嶺”になったのではないか、と思ったりする次第。