神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

怪獣映画には外連味と愛を……

 奇しくも過日、CSのムービープラスで『ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃』が放映されたばかりだが、本作と一連の“平成ガメラシリーズ”の3作品が、『リンキング・ラブ』の金子修介監督による“リアル怪獣映画”4部作だ。

 

 「今この世界に怪獣が出現したらどうなるか」を徹底的に追求した金子監督のリアルな演出は、往年のミニチュアワークとCGを見事に融合させた樋口特技監督の絶妙なる特撮と相まって、“怪獣ドキュメンタリー”ともいうべき世界観を構築しつつ、外連味たっぷりに描いている。その点が、これらの作品を一級品のエンターティナーに仕上がっている所以であり、ここらあたりが、同じ“怪獣ドキュメンタリー”でありながら、閣議シーンが野暮ったすぎる(それ故海外では受けなかった)庵野監督の『シン・ゴジラ』と一線を画する理由だろう(そしてその野暮ったい閣議シーンを意味なき馬鹿ギャグを織り交ぜながら踏襲したのが『大怪獣のあとしまつ』)。

 

 “マニア目線の怪獣映画”と揶揄する輩がいるかもしれないが、金子監督には、是非また怪獣映画を撮ってもらいたいものだ。