神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

最後の“バファローズ”投手

今宵もまた野球ネタで……(;^_^A

 

 先日、オリックスバファローズが、オリックスとしては25年ぶりのリーグ優勝を果たした。もともと低迷するブルーウェーブを合併によって戦力をテコ入れする、という意味合いもあったものの、結局、良いとこ取りで集めた合併球団よりも、その“残り物”でチームを結成するしかなかった東北楽天の方が先に日本一の栄冠をつかんでしまったことは、皮肉以外の何物でもないんだが(そして合併球団としてのオリックスも、そして「バファローズ」もまだ日本一にはなっていない)。

 

 ところで、消滅した近鉄バファローズ時代の選手で、未だ現役なのは、ヤクルトに在籍する坂口選手唯一人となってしまったが、昨年まではもう一人の「元近鉄戦士」が同球団に在籍していた。近藤一樹投手である。

 

 日大三高のエースとして夏の甲子園で全国優勝を果たしたという実績を引っ提げて、ドラフトで近鉄に入団した時には、「よくもまあ、甲子園の優勝投手がバファローズに入団してくれたものだ」と驚いたものだった。だがそれからすぐに、件の球団再編騒動が起こり、彼は合併球団にプロテクトされて、オリックスバファローズの一員となる。

 

 彼に関する個人的な思い出としては、2005年7月8日に、関西旅行の一環として、家内と一緒に当時の神戸・スカイマークスタジアムオリックスvs北海道日本ハムの試合を観戦した時の出来事がある。その試合は中盤から後半にかけて日ハムのホームラン攻勢で一方的な展開になってしまったんだけれど、その中で日ハムの高橋捕手のホームランが、外野で観戦していた私たちのすぐそばに飛んできたのである。その時、家内をかばうことも忘れただただ打球から逃げようとした私の醜態が、実はCSのJスポーツチャンネルでしっかり写されていて、帰宅後録画画面を観ながら家内にたしなめられた苦い経験があったヾ(- -;) 実はそのホームランを撃たれたのが件の近藤投手。どうも、その日が彼のバースデーで、それで当時の仰木監督に登板を志願して投げた結果の被弾だったようで、翌日のネットニュース記事にな「近藤、バースデー被弾」なる見出しが躍っていた。

 

 そんなこともあって、どこか気にかけていた近藤投手だったが、残念ながら昨年限りでNPB(ヤクルト)から自由契約となり、今は独立リーグでコーチ兼任投手を務めているらしい。

 

 今回、その彼がオリックスバファローズの優勝に思いを馳せた記事がネット上に掲載されていたが、そのスチールが近鉄時代の彼、というのも、記者の心意気を感じる。記事の中には「水と油」ともいえる両球団を無理矢理合併させた弊害についても言及されていたが、そんな中、彼は合併球団の中でも活躍した方だったのではないか。それ故、「最後の近鉄戦士」の一人であった彼がNPBを去ったことは何とも残念だ。

 

 

 

 歴史ある「阪急ブレーブス」が「オリックス(オリエントリーズ)」に譲渡されたのが1988年末、「オリックス」と「近鉄バファローズ」が無理矢理合併されたのが2004年末、そして昨晩、ようやく合併球団は優勝を遂げた。もっとも、もしこの合併など起こらず、オリックスが「ブルーウェーブ」のままだったら、逆にもっと早く優勝の美酒を味わっていただろうという思いが強い。それだけあの球団再編騒動はNPBに深い傷を負わせたといえるのではないか(球団再編騒動で得たものはパシフィック球団・選手の団結と、西武・堤オーナーの失脚くらいじゃないかな)。

 

 今はクライマックスシリーズ(CS)がある以上、リーグ優勝は通過点でしかない。そして新しい顔ぶれがそろった今年のCSは大いに盛り上がるような気がする。両リーグとも昨年最下位球団が優勝したのだから、今の時点で「下剋上」は始まっている。日本シリーズには、讀賣以外のどこが進出しても期待大だ。

 

 果たして再び近藤投手のコメントが誌面を踊るような事態になるかどうか……