神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

風評やデマに踊らされるべからず

 先週末、家族の扇風機を買いに、家電量販店にいった。最近はすっかりエアコンに冷房機のシェアを奪われ、今どき扇風機を求める者も少なくなったと思っていたが、意外にも扇風機コーナーのラインナップは実に充実していた。

 

 それというも、件の新型コロナウィルス禍によって、則に言う“ステイホーム”が求められるようになったからでもなかろうが、最近は洗濯物の部屋干しが主流になってきて、そのために扇風機が活躍しているようである。中には室内空気循環を目的としたサーキュレーターが、部屋干し洗濯物乾燥に役立っているので、そちらの市場がそのまま扇風機の人気を押し上げているようである。しかも他にも、昔「ウインドファン」と呼んでいたクーラーの代用品の冷扇風機もいろんな機種が販売されていて、暑い真夏も目前にして、とても繁盛していたようだ。

 

 さて、そんな扇風機売り場の片隅に、とある大きな販促用ポスターが吊ってあって、つい目を奪われてしまった。青を基調としたデザインの中央に大きく写ったモデル(キャンペーンガール)がとても魅力的に見えたからだ。ぱっと見、「北乃きい」かと思ったが、後で調べてみると、福本莉子という女優だった。何でも「東宝シンデレラ」グランプリの実績を誇る女優だそうで、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』にも今を時めく浜辺美波と同等の主役クラスで出演しているのだそうだ。しかも、昨年観賞した『映像研には手を出すな』にも、大生徒会の“切り込み隊長”阿島九役で出演していて、実はすでに彼女の演技は観ていたようだ(;^_^A

 

 

 

 それにしても、彼女がキャンペーンガールを務めるのは、あの「株式会社コロナ」である。どちらかといえばストーブなどの暖房機器、というイメージが強いが、こうやって冷房機器にも参入しているようである。この「コロナ」という企業は、どうしても昨今の新型コロナウイルスの影響を、また違った形で多大に受けている感がある。それ故、イメージが優先される女優である福本莉子なり彼女の所属事務所が「コロナ」のCMガールにGOサインを出したのはきっと勇気がいったろうし、その意気やよし、との思いに駆られる。

 

 当然「コロナ」社と新型コロナウイルスには何の関係もない。むしろ風評被害の犠牲者ともいえる。しかし、この風評というか根拠のないデマに簡単に振り回されるのが、日本国民の悪しき習性だ。狭い島国に1億2千万もの人口が犇めき、他者と同調することで自我を確立させている国民性ゆえの事態だが、これが同調圧力を生み、誰が声の大きなものの言動を大して吟味せず鵜呑みにして突き進む(ある種流行もこれと同じ原理)ことに繋がっていく。「コロナ」社にしても、社員の子供が言われなきいじめを受けたという、本当にやるせない事件も起こった。子供だからと目を背けるなかれ、子供は大人の鏡である!

 

 そんなことを考えると、当たり前ながら量販店に「コロナ」のポスターが大きく貼りだされ、「コロナ」の商品が並び、そして購入され、こんなかわいい子がキャンペーンガールを務める状況に、「所詮、金が絡んでるから」と思いつつも、ちょっぴりホッとするのである(;^_^A