神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

シャロン・テートと菊容子

 過日当ブログにて、近年劇場で観賞した洋画がなかなかCSで放映されない旨を書いたが、その直後から、2019年9月観賞の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の放映が発表され、引き続き来月には同じく2019年10月観賞の『JOKER』が放映されるそうだ。しかもともにムービープラスで(;^_^A さては当方のブログをご覧になったのかな?ヾ(- -;)ヾ(- -;) 

 

 そんなわけで、昨日は件の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の2度目の放映があった。そして心憎いのは、その直前に『ワンハリ』の劇中でマーゴットロビー演じるシャロン・テートが観賞する主演映画として挿入される『サイレンサー第4弾/破壊部隊』を流している点である。流石ムービープラス(;^_^A

 

 今思えば『009』シリーズの亜流のようなこの『サイレンサー』シリーズ(全4昨)も、それはそれで結構力の入った作品のようだった。本作でシャロン・テートが演じるのは、多少ドジっ子な、でも実は女スパイという設定。クライマックスには、かのブルース・リー直伝の空手も披露する。『ワンハリ』の劇中でシャロン・テートが自分の演技に対する観客の反応に喜ぶ、という実に幸福感あふれるシーンが登場するんだけど、この『サイレンサー』におけるシャロン・テートのキャラは実に健康的で明るく元気で、とてもその後、かのマンソン一味に惨殺されるなんて想像もつかないところが何とも悲しい。

 

 

 それで思い出すのは、東映ヒロインアクションの黎明期の傑作『好き!すき!魔女先生』において主人公の月ひかる/アンドロ仮面を演じた菊容子だ。まるで原作者・石ノ森章太郎氏が亡き姉を模したという漫画の主人公をそのまま現実の人間にしたようなルックスを誇り、しかも戦うヒロインとして、当然ながら気丈に、そして健康的で明るい姿をお茶の間に見せた菊容子が、元交際相手に絞殺されるという、何ともショッキングな形でその人生を閉じようとは誰が想像しただろうか。

 

 

 シャロン・テートに関しては、虚構の世界でありながら、タランティーノ監督によって“一命をとりとめる”が出来たが、出来ればこの令和の世に『好き!すき!魔女先生』を復活させてもらって、その際に月ひかる役を演じる女優に、そのまま別のドラマで実際の菊容子を演じてもらい、あの凶行があった日の再現しつつ、誰かヒーローが元交際相手を蹴散らして彼女を救う、なんてシーンを撮ってくれないかなぁ………

 

 シャロンテートと同様、ヒロインアクションファンとしては菊容子の末期は、心に刺さった棘のように、いつまでも癒されない過去だ。