神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「深川通り魔殺人事件」から40年が経過して……

 新型コロナ禍のせいで人間の生産行動が滞っているせいか、自然界は本来のサイクルを取り戻したかのように、従来の6月らしい気温で推移している。本来の蒸し暑い初夏。暑い日々…………ちょうど40年前の6月の東京も、きっと今年のようにうだるような暑さだったんだろう。

 

 俗に言う「深川通り魔殺人事件」。あの容疑者・川俣軍司が逮捕・連行させるときの、白いブリーフに猿ぐつわと、その当時としても今リアルタイムで起こっている事態とは信じがたいような出で立ちには、高校生ながら驚きを禁じ得なかった。その後その異形は、「ビートたけしオールナイトニッポン」で“軍司のパンツはグンゼのパンツ”という不謹慎極まりないギャグにもされたが、思えば、その後頻発する“無差別連続通り魔殺人事件”の魁となる事件であり、容疑者であったといえる。それまでは「津山三十三人殺し」の都井睦夫は“復讐”であったり、大久保清の犯行は“婦女暴行”目的であったりと、それはそれで本人にとっては“理由”というものが存在したけれど、昨今の、全く無関係な一般市民を手当たり次第殺すという通り魔殺人は、それこそ、今、町中でたまたま隣り合わせになった人間にいきなり殺害される不条理にいつ遭遇するかもしれない、という恐怖を我々に与えてしまっている(そしてその恐怖心はしばしば為政者に利用される……)。

 

 上記のように、件の「深川通り魔殺人事件」去る17日でちょうど40年の歳月が経過した。実は3年前の8月に、CSでこの事件を忠実に再現した『深川通り魔殺人事件 昭和56年初夏 この恐るべき惨劇はなぜ…』を観賞し、その時の感想を当ブログ当ブログにしたためた。

 


  いずれにしても、あの傷ましい事件が起こってから後、それに類似した無差別連続殺人が後を絶たず、その上「ストーカー殺人」なる事態も発生し、旧態然とした操作手腕と事なかれ主義による立件のお粗末さも手伝って、一向にこの手の事件が収束する兆しはない。

 

  しかしきりのいい40年目の今年こそ、この手の傷ましい事件にピリオドが打てるよう、さらなる安全性の確保が望まれる。もっともそれにかこつけて、国民の自由を奪う方向に進むことは断じて許してはいけない。