神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

菊池桃子と斉藤由貴 ~初代麻宮サキを巡る可能性~

 先日、斉藤由貴の楽曲に言及した、歌謡ポップスチャンネルの「80年代アイドルソングベストテン」だが、その前に放映されたのは菊池桃子の特集だった。

 

 

 彼女のシングルといえば、「雪にかいたLOVE LETTER」「BOYのテーマ」「もう逢えないかもしれない」辺りの印象が深いが、何といっても一番印象に残っているのが「卒業 -GRADUATION-」だ。この曲は、斉藤由貴の時にも触れたが、当時彼女や倉沢淳美尾崎豊とタイトルが“競作”となったものだが、その中でも菊池桃子のそれが一番印象的だ。それは、当時日テレの「水曜ロードショー」の枠で、この曲をモチーフにした、彼女主演によるサスペンス風の2時間ドラマが放映されたことが影響していると思う。このドラマ、実に面白く、且つ菊池桃子の魅力全開で、ベータのビデオに録画して、何度度も何度も何度も……観賞したもの(;^_^A

 

ジャケットの制服は、ドラマ版と同じもの

 

 さて、“競作”と共に、件の斉藤由貴と同時代をアイドルとして活躍した菊池桃子。それならばと、ふとこんな“妄想”を抱いてしまった。それは「菊池桃子に“スケバン刑事”の可能性はなかったか?」というものであるヾ(- -;)  

 

※以下の文章には何の根拠も資料もなく、あくまで“妄想”であることをご了承ください(;^_^A

 

 フジテレビ系で企画された『スケバン刑事』。その主人公に当初抜擢されたのが宇沙美ゆかりであったことは、有名な話だ。しかし彼女に映画『Vマドンナ大戦争』主演のオファーが来たため急遽降板となり、慌てたスタッフが次に白羽の矢を立てたのが斉藤由貴だった。その際、菊池桃子にオファーがなかったのだろうか? こんなことを書くと「百歩譲って斉藤由貴でも、菊池桃子は流石に無理でしょ」って言われそうだが、そう思う人には、あのドラマが制作された1986年当時の芸能界の世相を知らないからだと思う。

 

 「卒業」が競作された1984年度末当時、斉藤由貴はブリブリの“虫も殺さない”アイドルだった。出自も「ミスマガジン」と超一流。CMでも引っ張りだこの典型的な”清純派”。それ故、彼女の『スケバン刑事』主演は、薬師丸ひろ子の『セーラー服と機関銃』以上にあり得ないことだった。

 

 翻って、菊池桃子は、表紙を飾ったのが「ミスマガジン」と比べたらマイナーな男性系“青春”雑誌「Momoko」だったり、映画デビュー作が、かの鈴木則文御大の“エロス””スカトロ”満載の青春グラフィティー『パンツの穴』だったりと、デビュー当時は“イロモノ”街道まっしぐらだった。その上、おそらく『パンツの穴』では鈴木監督にさぞかし“鍛えられた”であろう。そう考えると、どうしても当時は“ズベ公”っぽくて“泥臭い”イメージのあった『スケバン刑事』に、“サラブレッド”の斉藤由貴よりも“叩き上げ”の菊池桃子が抜擢される方が、今思えばしっくりくるような気がする。それでも「菊池桃子に凄みは無理でしょ」って意見もあるだろうが、実のところ、『スケバン刑事』に出演する前の斉藤由貴は、菊池桃子とほとんど変わらない“ブリッコ”だったんだから(;^_^A

 

 まあ、“泥臭い”とはいえ、フジの全国ネット帯ドラマに出演するステータスが高かったとか、もしかしたら撮影時期が日テレ2時間ドラマ『卒業』と重なっていたとかの要因があって、結局斉藤由貴が「麻宮サキ」の役を射止めたのかもしれないけど、もし菊池桃子が「てめぇ、許さねぇ!」「2年B組麻宮サキ、またの名はスケバン刑事!」ってヨーヨー片手に悪党に凄むシーンも、是非観てみたかったなあ……ってあくまで“IF”の話だけど(;^_^A

 

この制服でこの表情で、啖呵を切ってほしかった(;^_^A

 

 取るに足らない“妄想”だけど、当時のアイドル界の雰囲気をリアルに知る身としては、一応触れてみたかった可能性である(;^_^A