神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

デジタル社会の中の「手紙」という“実体”

 手紙なんて、最近は年賀状ぐらいしか出したことがない。まあ、それは手紙というよりは葉書なんだけどね(;^_^A

 

 

 ただ、まだメールなんて便利なものがなかったころは、専ら電話か手紙で県外のひととやり取りをしていた。また身近な人でも込み入った話になると、お互いが結構手紙をしたためたものだった。

 

 ここんところ、引っ越し以来といっていい大幅な部屋の整理を始めているだけれど、その過程で多くの手紙を発見した。そのほとんどは結婚前の者なので、既に四半世紀以上も前のものばかりだし、皆映画関係の人のものだったんだけど、最近は音信不通になってしまった人のことを垣間見る機会になった。ホント当時の人々は、今どうしてるんだろう……

 

 手紙はある種、片道通行の「タイムマシン」のようなものであり、過去への郷愁ばかりしか伝えてくれない。しかしデジタル信号と違って、そこにそのものがしっかり存在するのが大きな特徴である。昨今、映画や写真もフィルムからデジタルとなり、ビデオもDVDを経てネット配信になり、貨幣ですら紙幣・硬貨から電子パルスになっていき、世の中からどんどん「実体」がなくなっていく中、電子メールに取って代わられそうな手紙だが、そんな時節故「実体」のもつ存在感や温かみといった要素を、我々はもっと大切にしていかなければならないだろう。