神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

映画は常に「いい音」を目指して

 映画をやっていると、どうしても「音」には敏感になる。8ミリフィルムの頃から「同録」なんてまずやってなくて(ノイズが嫌いな故)、専らセリフはアフレコ、音声は後録音を常としている。セリフ・音楽以外の音源は、効果音に求めることが多いが、時として、録音中に生音で音をこしらえることもしばしばある。

 

 実はこの録音が、ある意味映画制作で一番厄介で、それ故一番熱の入る作業となる。だから効果音が映像に見事シンクロした時の快感は、言葉では言い表せられないほどであり、反面同じシーンでしばらく行き詰ることもしばしばある。

 

 中には、「音で拘ることはない。ノイズが入ろうとお構いなし」という作風を貫いている方もいらっしゃるし、作風に関しては人それぞれ拘るところには個性が色濃く反映するもんだろうけど、私がことさら音声に拘るのは、観てくださる観客の方々に不快な思いをさせないためと、「所詮インディーズの作品なんて音は適当」なんて思われたくないからだ。

 

 過日、30年近く前の8ミリフィルム映画『シューリンクス』を上映した際、8ミリの脆弱な磁器トラックに録音した音声・効果音なのに、意外にも「音声がよく聞き取れた」云々のお褒めの意見を多く頂いた。また今のところ、昨今制作している“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズの諸作品で、音について指摘を頂いたことはない。

 

 

 音声をゼロから入れ直す作業は実に煩雑だ。でもそこに拘ることに、映画における我がアイデンティティーを求めている……なんてね(;^_^A