神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

菊池桃子をめぐる2つの映画・ドラマ

 CS日本映画専門チャンネル期待の「プレイバック!アイドル黄金時代~80年代アイドル映画Collection~」カテゴリーで、ついに『テラ戦士ψBOY』が放映された。かの鈴木則文御大の『パンツの穴』で鮮烈な銀幕デビューを果たした菊池桃子主演の、ジュブナイル感覚のエンターティナーなアイドルSF活劇だ。初代スケバン刑事を務めた斉藤由貴とほぼ同時代に活躍し、前年の年度末には同じ「卒業」というタイトルの曲(タイトル以外は全く別の曲)を共にリリースするなど、良い意味でライバル的な存在だった。もっとも、当時は斉藤由貴より菊池桃子の方が、銀幕での出自ゆえ”イロモノ”的な扱いだったが、この『テラ戦士ψBOY』出演あたりから、メジャーの人気を不動のものにしたのではなかったか。

 

 

 番組を録画した安心感から、まだ断片的にか観賞していないんだけど、ちゃんと覚えていたつもりで、その実ほとんど作品世界を記憶していないことに図らずも気づいてしまった。特にストーリー展開の詳細は全くといっていいほど失念していて、観ながら「へぇ、こんな話だったか」なんて感心することしきりだった。菊池桃子による「BOYのテーマ」だけは今でもしっかり覚えていたが、実際この曲はあくまで挿入歌で、エンディング曲の方は「I will」だったことは、今回観直すまですっかり忘れていた。曲自体は聞いてすぐに「ああ」って気づくくらい、よく覚えていたけど(;^_^A それと何故か、クライマックス、悪のエスパー・フレイムが、謎の生命体「BOY」が溶け込んだ液体を浴びて、特殊メイクから素の益岡徹に戻るカットだけはやけに記憶に残っていたよ。またいずれしっかり観直して、感想(レビュー)でも書いてみよう(;^_^A

 

 ところで、前述の「卒業」には、その壮大なるプロモーションビデオのような、菊池桃子主演の2時間ドラマが制作されていて、今は懐かしい日テレの「水曜ロードショー」枠で公開された。作品自体は、彼女が暮らす港町で起こった殺人事件に、彼女の出生の秘密を絡めて展開する、典型的なサスペンスだったが、彼女の可憐さも伴って実に面白く、それこそ当時録画したベータマックスのテープが擦り切れるくらい、そしてセリフを諳んじられるくらい熱中して観賞した記憶がある。

 

 

 

 さて、そのドラマの中に登場する、桃子の親友というか取り巻きのメンバーのうち、のちにブレイクする有森也実と、名は失念したがプチ不良っぽい娘(徹夜でペタンコにした学生鞄を生活指導で体育教師役の阿藤海に引きちぎられて愕然とする演技が秀逸!)の2人が、『テラ戦士ψBOY』でも同様に桃子の取り巻きのメンバーとして出演していた。まあ、それもぞのはずで、『テラ戦士ψBOY』も、件のドラマ『卒業-GRADUATION-』も、共に制作はニュー・センチュリー・プロデュースと日テレ、キャスティングに関連性があってもおかしくない。もっとも本作で、真犯人である女子高国語教師・三田を、数年前にTBSの『一年B組新八先生』で主演を務めた岸田智史が演じていたのはトラウマもんだったな(;^_^A

 

 本作のように、虫も殺さないような娘が、虫も殺さないようなまま、周りの決死の活躍によって図らずも悪を懲らし、結果正義と平和を守る、という、『スケバン刑事』よりもさらに緩い展開の、まさにコテコテの″アイドル映画”ってのも実に″好物”なんで(;^_^A、そのようなテイストがまかり通った当時の映画ドラマを観る機会があるならば、しっかり″のめりこんで”味わいたいと願っている(;^_^A