リアル“あどりぶシネ倶楽部”?
正直、“アナログ人間”の私は、この“いきものがかり”なるグループの存在すら全然知らなかった。そしてこの曲も……ではどうしてこの曲のPVに惹かれたかというと、このPVの舞台が大学の映画研究会、しかもメディアが8mmフィルムという部分だ。

昨今8mmフィルムという媒体を、おしゃれ感覚で取り入れる映像は多いが、この「ノスタルジア」に関しては、非常に丁寧に扱われている。その点は人生の3分の1を8mmフィルムに捧げた自分にとっても好感が持てる構成だった。
卒業後に大学を訪ねた女主人公が、久しぶりの映研の部室で自分の主演した8mm映画を観賞し、文字通り“ノスタルジック”な気分に浸る、という、まさに“俺たちの時代”の王道を行くストーリーにまずは感動。ラスト近くのサプライズは、おそらく『ニューシネマパラダイス』へのオマージュだろう。

この女主人公を務めたのが、仲里依紗という女優。彼女は最新実写版『時をかける少女』でも主役を務めたという、典型的な“ジュブナイル少女”で、本作でも、あたかも往年の“8mm少年のバイブル”ともいうべき、細野不二彦の漫画『あどりぶシネ倶楽部』の一エピソードでも見ているかのような気分にさせられた。情感あふれる感極まった演技がまた泣かせる(笑)
ところで、このブログは“アクションヒロイン”に特化して掲載しているので、この仲里依紗嬢がここに掲載されることには違和感を覚える方々もいらっしゃるかも知れないが、ご心配なく……だって彼女は『ゼブラーマンⅡ』にて、悪の化身“ゼブラクイーン”を演じた、生粋の“アクションヒロイン”なのだから(笑)
