“禁じられた”アキコ
今まで世界(主にアメリカ)の“巨大女”が中心だったが、そろそろ国内にも目を向けてみよう(笑)
しかしながら邦画及びドラマの中でも“巨人女”モノは意外と少なく、その筆頭に挙げられるのは、我が国屈指の特撮ドラマ『ウルトラマン』第33話「禁じられた言葉」に登場する“巨大フジアキコ隊員”だろう(笑)
劇中、メフィラス星人の超能力によって巨大化させられたフジアキコ隊員(桜井浩子)は、文字通り“怪獣化”して、ビルを街を破壊する。怪獣の縫いぐるみに入る人間の身長に合わせた特撮セットのスケール(主に1/25)を逆手にとったこの特撮シーンは、同じく“巨大淳・一平”(この時は街の方が1/8スケール)が登場する、『ウルトラQ』「1/8計画」にも通づる、円谷プロ屈指の名場面だ。
日頃地球の平和を守る科特隊の隊員服を身に纏った、しかも攻撃的なイメージとは対極を成す女性隊員が、星人の操り人形とはいえ、全く無機質的な表情で黙々と街並みを破壊していく姿は、恐怖を越えてある種の艶めかしさを醸し出していた(笑)
あと、最近の話だが、テレビ東京系『古代少女隊ドグーンⅤ』の第10話『妖怪古代団地妻 登場』では、巨大化した主人公と“古代団地妻”との闘いがあるらしいが、それにしても“妖怪古代団地妻”というメーミングが、この種の映画のプロトタイプともいうべき『妖怪巨大女』のタイトルのそれを踏襲しているようで、実に微笑ましい(笑)