神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

#映画レビュー

『破裏拳ポリマー』 ~リメイクの功罪~

「この世に悪のある限り、正義の怒りが俺を呼ぶ~ゥ!」 破天荒なアクション(真空片手ゴマ他)や、時折覗かせるギャグ(タイフンホラマーの回とか)で当時とても気に入って観ていたタツノコプロアニメ『破裏拳ポリマー』(確か広島では裏番組が『アルプスの…

『さびしんぼう』に思いを馳せて

22日22:00からの「大林宣彦×岩井俊二×常盤貴子」トークスペシャルから始まった、日本映画専門チャンネルの「24時間丸ごと 映像の魔術師・大林宣彦」は昨晩の『さびしんぼう』放映をて終了した。思えば放映一週間前から、このブログを使っての、このイベント…

それは一枚の写真から始まった~『さびしんぼう』雑感~

まだ「24時間丸ごと 映像の魔術師・大林宣彦」も「尾道三部作一挙放映」も始まっていないというのに、矢継ぎ早に『さびしんぼう』レビューを書き続けてしまったが、出来ればこれらの記事呼んでから、放映時に“追体験”して頂けたら幸いである。(仮に日本映画…

別れの曲~『さびしんぼう』雑感~

近所の路地で、自転車トラブルによって途方に暮れていた憧れのマドンナ・橘百合子に偶然出くわし、幸か不幸か工具を持ち合わせていなかった故、彼女の自宅まで自転車を届けるべく、井上ヒロキは彼女の自転車を担いで、一緒に福本渡船に乗る。そんな“漫画”の…

4人の「さびしんぼう」~『さびしんぼう』雑感~

『さびしんぼう』において、主人公が憧れるセーラー服姿のマドンナ「橘百合子」と、主人公にかつての憧れの彼氏をダブらせる母親の化身「田中タツ子」の2役(厳密に言えば4役)を華麗に演じきった富田靖子。当時彼女はまだ16歳。デビュー作である『アイ…

百合子と一眼レフとタツ子の写真と~『さびしんぼう』雑感~

どうも「24時間丸ごと 映像の魔術師・大林宣彦」の一件に触れてから、自分の中で密かに“冬眠"していた「ファンタジー愛」「大林映画愛」が目を覚ましてしまったようで……(;^_^A 何だか「尾道三部作」のことが頭から離れないようだ。放映までまだ3日もあるっ…

『地獄でなぜ悪い』感想~ストーリー編~※ネタバレ注意!

というわけで、実は観ましたよ、園子温監督の『地獄でなぜ悪い』!! いやはや、ヘトヘトになるぐらい楽しませてもらったよ(;^_^A(;^_^A とにかくねじれた映画愛にもみくちゃにされたような、それでいて愛くるしい映画だった(^^) このストーリーは、簡単に言…

当世日米ゴジラ比較論②「『拝米主義』を吹き飛ばす放射能熱線」

先日はギャレス・エドワーズ版『GODZILLA』から、アメリカ人の本音に見え隠れする"都合のいい属国ニッポン"像について書いたので、今日はそれに対を成す庵野秀明版『シン・ゴジラ』について考察したい。 本作も含め、過去日本で制作された計29本(『…

当世日米ゴジラ比較論①「都合のいいニッポン」

現在アニメ版の『GOZILLA怪獣惑星』が公開されていたり、再来年にはレジェンダリーの『Godzilla King of Monster』の公開が控えていたり等々、最近再び“ゴジラ”が脚光を浴びつつあるが、そんな『Godzilla King of Monster』を含むレジェンダリーの「モンスタ…

『コング髑髏島の巨神』  ~かくしてコングは島に留まる~

『コング 髑髏島の巨神』をついに観賞。レジェンダリー版“チャンピオンまつり”の一翼を担う作品だけに期待はしていたんだけれど、やはり「GODZILLA」と違って「KONG」は元々ハリウッド“原産”なんで、今までの“KAIJU“感が一気に薄まるのではないか、と懸念し…

いかめしい天使の切ないロードムービー

“健さん”こと、稀代の名優・高倉健に関しては、最近過去の作品を立て続けに観たんだけれど、どれも「第二東映」からの“東映プログラムピクチャー”ばかり。そんな中で、今日はたまたま『あなたへ』を放映していたので何となく観賞していたんだけれど、意外に…

石井輝男御大の『地獄』

先程まで、テレビで「宮崎勤」事件の検証番組が放映されていたが「そうか、あれからもう30年近くも経っていたのか、ってのが偽らざる心境だった。あの事件で犯人逮捕の報が流れた時、丁度職場の新採研修でしばらく合宿生活を送っていたので、巷の喧噪は今ひ…

『広島仁義 人質奪回作戦』

かつて広島進出を画策した関東のヤクザ連合に対して果敢にも闘いを挑み、抗争の末、彼らを撤退させた、広島ヤクザの雄3人。しかし、一人は罪を被って服役し、一人はこれを機にと広島ヤクザの連合会を結成してそのリーダーに収まり、一人はその連合に異を唱…

『英雄本色Ⅲ 夕陽乃歌』

気が滅入っているときに、我が心を鼓舞してくれる映画なんてものがあったりする。私の場合、それは『狂い咲きサンダーロード』だったり『暴走パニック大激突』だったり『男たちの挽歌Ⅱ』だったりする訳なんだけれど、そのうち、テーマ曲を聴いただけでウルウ…

不気味なネオンと“ウツボカズラ”と……『マタンゴ』私感

CATVで思いがけず東宝特撮映画『マタンゴ』を放映していた。生憎気づいて観始めた時には後半部分に差し掛かっていたが、それでも十分観応えのある作品であった。 実はこの映画、小学校低学年時代にTVで観てしまった経験がある。当時は“特撮映画”なんて発想…

『実録私設銀座警察』

『実録私設銀座警察』。様々な書物でこの映画の存在を知って以来、何とか拝見したいと、数年かけて数多のレンタルショップを探し回り、挙げ句には購入も考えていた矢先に、とあるレンタルショップで遂に見つけ、この度とうとう観賞が叶った作品だ。ではなぜ…

『実録外伝 大阪電撃作戦』

不幸中の幸いといおうか……松方弘樹氏の逝去がきっかけとなってか、最近彼が主演を務めた東映70年代の実録モノが、次々とDVDリリース・レンタルされるようになった。その中には、かのタイトルに「広島」を冠した2作品も含まれているんだけれど……今回借り…

今の日本は今や“羽代市”……

CSで『野生の証明』を放映していた。 この作品は、私が中三の昭和53年に公開されたと記憶している。勿論当時封切上映を、今は亡き広島東映で観賞した記憶があるが、その時は上映途中入場で後半を観、次の上映を待って残りの前半を観るという形の観賞体験だっ…

『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』 ルーサーは“ばいきんまん”?

日本には、アニメの『マジンガーZ対デビルマン』『グレートマジンガー対ゲッターロボ』や実写版ならば『モスラ対ゴジラ』『極道vsまむし』『極道vs不良番長』から果ては『貞子vs伽耶子』に至るまで、それぞれ単独の映画・ドラマの主人公を対決もしくは共闘…

『女子高生ゾンビ』  稀代の“和製『ラスト・ブラッド』”はタイトルが足枷?

『女子高生ゾンビ』という、実に“キワもの”なタイトルに、それなりの作品だろうと高をくくって観たんだけれど、意外にも上質のヒロインアクションムービーだったんで、驚いてしまったよ(;^_^A 作品の舞台は近未来(なのかなぁ?)の東京。やたら突っ張った女…

『シン・ゴジラ』 ~キャスティングの妙に迫る~

まだ『シン・ゴジラ』“第二観賞”の余韻に浸っている(;^_^A さて、本作のキャスティングについてなんだけど………これはほぼ完璧と言っていい布陣だったと思う。ストーリーの大半を占める内閣シーンでは、“小池百合子完コピ”の余美貴子は言うに及ばず、老獪な演…

敢えて『シン・ゴジラ』に闘いを挑む

今日3月22日、遂に『シン・ゴジラ』のDVDがリリースされた。待ちきれなかったので、今日は朝6時に近所のレンタルショップに駆け込んでDVDをゲット! その時点で既に在庫の3分の2がレンタルされていた。流石人気の『シン・ゴジラ』!! てなわけで…

『デッドプール』~“初代仮面ライダー”の世界観に生きる無責任ヒーロー~

DCコミックとマーベルコミックの違いもよく分からくて、バットマンもハルクもスパイダーマンもスーパーマンもワンダーウーマンも一緒くたに“アメコミ”で括ってしまうほど無知な私なんで、今回の“デッドプール”がDCコミックのヒーローであることに特段拘…

『フランケンジョーズ』 “自主映画”海を渡る

『フラケンンシュタイン対地底怪獣』『サンダ対ガイラ』と続く“東宝フランケン”が大好きで「バレンタインよりフランケンシュ“タイン”だ~ッ」なんてうそぶくくらい“フランケン贔屓”の私だけ(;^_^Aに、このタイトルはどうしても見過ごすわけにはいかなかった……

『ビリギャル』感想 ~王道ストーリーに酔う~

『ビリギャル』、正式タイトル『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』をようやく観賞。この作品は、現在一押しの女優・有村架純主演の映画として、早くから興味を持ってはいたものの、「知的な昭和美女」の佇まいをもつ彼女が…

『ロボジー』 “外連味”溢れる逸品!

リストラの危機に怯える家電メーカーの3人組が、全く畑違いの歩行ロボット開発を社から厳命され、何とか制作したものの、不慮の事故で発表1週間前にロボットは大破。しかも同時に貴重な開発データを納めた唯一のPCも落下・大破し再生は不可能。そこで、…

『フランケンシュタイン対ガス人間』詳細

東宝特撮映画全盛期に、その徒花といっていい数多の未完成作品群がある。その多くは企画書、もしくはプロット、あらすじ(中には短編小説並みにしっかりしたものも)の時点で頓挫したものばかりだが、中には脚本まで残されているものもある。その一つが『フ…

『北陸代理戦争』に思いを馳せて……

今日、病院の待合室でたまたま「水戸黄門」の再放送が流れているのを観た。どうも佐野浅夫版“水戸光圀”で、敵役に女装の成田三樹夫が登場するという、なかなかコアな回だったんだけど……観ながらふと、「この前の黄門様役は西村晃だったんだよなぁ」ってふと…

『ランボー』  イデオロギーさえも粉砕するアクション娯楽

正月早々、これも旅先で観てしまったのが『ランボー3/怒りのアフガン』。今まで諸事情あって観ることはなかったんだけど、選択肢のない旅先故仕方なく観ていたら、思ったより面白かったよ(;^_^A 俗に云う“ランボーシリース”4部作で未見の『ランボー/最後…

ジョン・ウェインの………?

「雑色系映画人」宣言をして最初の映画鑑賞が、何とジョン・ウェインのモノクロ西部劇?!だった(;^_^A でもヒロイン“アクション”好きのくせに、どこが“雑食"? と思うなかれ。このジョン・ウェインという俳優、ガチガチの「アメリカ万歳」の国粋主義者で、…